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労働傷病兵社会福祉省Nguyen Thi Kim Ngan大臣と、国会民意委員会のTran The Vuong委員長は、先進工業国の日本はベトナム人研修生や労働者に適した市場であり、ベトナムの多くの若者が日本での就労を希望していることなどから、 日本をベトナム人の労働市場とする方針であることを明らかにした。
Ngan大臣とVuong委員長の訪日に同行し、東京の自動車部品メーカー・Sansei Kogyo社へ向かった。同社では、Tradeco、Lascoなどの研修生送り出し機関から派遣された10人ほどのベトナム人研修生が就労している。
研修8カ月目のLacさん(20歳・Vinh Long省出身)によると、1年目の研修手当は月約6万円で、2年目、3年目に昇給がある。3年目のKhoaさん(ホーチミン市出身)の場合は月約850 ドルだ。彼は、「待遇も良く、技術も習得でき満足しています。半年後には帰国しますが、研修制度があと2年くらい長ければもっと良いのですが…。帰国した ら日本語と技術を生かしたいので、ホーチミン市かBinh Duong省の日系企業で働くつもりです」と話した。
東京で4月15日、「研修生管理の新政策の紹介」セミナーが開かれた。Ngan大臣によると、ベトナム人研修生の日本への派遣は1992年に始まり、両国にとって非常に有意義な制度となっている。
人口8,500万のベトナムの労働人口は4,600万、労働輸出により人材育成が実現し、国内の雇用問題も解決できるというメリットがある。日 本のような世界有数の先進工業国で労働者は技術や規律、働き方を学び、高収入を得られ、帰国後はベトナムの工業発展に貢献できる。
国際研修協力機構(JITCO)の高野理事長によると、ベトナム人研修生は急増しており、2007年度は中国に次いで2位の約3万人で、これはインドネシアと同水準、フィリピンを上回る。
しかし研修生の逃亡や不法就労などの問題も抱えており、2007年はこれが減少したものの、深刻な状況に変わりはない。日本では、政府が外国人研修生受入企業の管理を強化し、警察も外国人労働者の逃亡や不法就労者の受入企業の取り締まりを強化している。
Ngan大臣はこれらを踏まえ、日本の法務大臣、厚生労働大臣、JITCOとの会合で以下のように提議した。
①日本はベトナム人研修生の受入数と受入分野を拡大(看護師、サービス業など)するために研究を行う、②研修期間を現行の3年から5年に延長し、 最初の1年を研修期間、残りの4年を技術実習期間とする、③研修生が帰国後、就職活動が円滑に進むよう、契約終了後に技術習得証明書、日本語能力証明書を 発行する、④労働者の逃亡と不法就労を防止・管理強化するための対策を講じる。
ベトナムの送り出し機関側にも問題がある。政府や管理機関、日本企業の取引企業によると、日本への研修生送り出し機関で信用がおけるのは、LOD、Lasco、Aiseco、Suleco、Quoc Dan、Inmasco、AICなど少数だ。
受入国、受入企業を研究し、人材育成に力を入れている企業もあるが、研修生を利用する機関もある。彼らは研修生に1万ドル以上の保証金を要求し、指導はずさんで、保証金を得るために研修生の契約破棄を望んでいる。
国外労働管理局はこのような企業に対し、現行の労働輸出管理に関する法律の下で厳しく取り締まるとしている。
研修生が契約の破棄、契約終了後に不法滞在するケースはかなり減少したものの、解決は困難だ。Ngan大臣は、「研修生や受入企業だけではなく、両国の制度にも問題がある」と述べている。
対策として、外国で就労するベトナム人労働者法が2007年7月より発効した。契約違反やベトナムの法律および就労先の国の法律に違反した労働者や企業を厳重処罰することが規定され、企業管理法や研修生管理法と併せて、これらの問題が減少すると期待されている。
また研修生が負担する高額の保証金は、借金して工面する家庭が多いが、早期返済するため契約を破棄し、高収入を求めて不法就労するケースも後を絶たない。保証金は5,000~7,000ドルに設定すべきとの意見が支持を得ている。
Sansei Kogyo社で、半年後に帰国するというKhoaさんに不法就労について意見を聞くと、「見つかれば何も残りません。技術も習得したし、ベトナムでこの経験を生かせると思います。それにまた研修に来ようと思えばチャンスはありますから」と話した。
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2008-05-21
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