2008-05-21

別府温泉、外国人客が倍増 円安効果、誘致策が奏功

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わき出る湯量が日本一の温泉を抱える大分県別府市を訪れる外国人観光客が急増している。円安傾向を受け地理的に近い韓国人客が増えたほか、宿泊施設での外貨両替や外国語でのボランティアガイドなど外国人客向けの取り組みが効果を表し始めたようだ。

 別府市の外国人旅行者受入協議会(受入協、甲斐賢一会長)によると、2007年の外国人宿泊者数は過去最多の約24万5000人で、6年間でほぼ倍増した。人口(約12万2000人)の2倍を超える外国人客が訪問した計算だ。

 その大半が韓国で、07年は20万人を超えた。別府市観光協会の高倉秀樹事務局長(55)は「早くから韓国で観光を売り込み、温泉地としてイメージが定着している。観光ビザの免除や円安ウォン高も重なったのでは」と分析する。

 ゴルフブームにわく韓国はゴルフ場の予約が取りにくく、料金も割高。週3便のソウル便が運航する大分空港では、別府市内に3カ所あるゴルフ場を目指して到着した韓国人の姿が目立つ。

 受け入れ態勢を充実させたことも好影響したようだ。受入協は宿泊施設でウォンやユーロなど6種類の通貨の両替サービスを実施。甲斐会長は「宿泊施設が組織的に両替しているのは全国でも別府だけ」と胸を張る。

 市内在住の外国人がボランティアで町歩きガイドをする取り組みもある。英語は月1回、韓国語、中国語、タイ語は不定期で、鉄輪(かんなわ)温泉を中心に散策しながら温泉の歴史や文化を紹介する。

 英語担当のゴンザレズ・ベレナルドさん(31)は「お気に入りの別府の魅力を海外から来る人たちにも伝えたい」と目を輝かせる。JR別府駅前の外国人観 光客案内所で13年間、案内を務めてきた樫山敬一さん(78)は「温泉や海の幸に加え、外国の方にはホスピタリティーも魅力なのでは」と話す。

 ただ、まちおこしなどを通じ観光地間の競争が激化しつつある。高倉事務局長は「別府は世界で11種類とされる泉質のうち10種類が経験できる。医学療法と合わせて療養効果を売り出すなど、新たな仕掛けでリピーターを増やしたい」と意欲を見せる。
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