2008-05-19

外国人雇用を促進 人材ビジネス業界 情報提供に工夫

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 人材派遣や人材紹介など人材ビジネス業界で、日本企業に外国人雇用を促す動きが顕著になってきた。政府が医療、教育、IT(情報技術)など専門的技術を 持つ外国人雇用の拡大に向けた具体策を検討しており、専門技能を持つ外国人の雇用促進は、人材ビジネス各社にとって大きなビジネスチャンス。さまざまな工 夫を凝らして事業拡大を競い始めた。

 金融やIT分野に特化した米系人材紹介会社のロバートハーフジャパン(東京都千代田区)は今月末から、米国本社が昨年10月に開設した海外の求人情報や各国の労働事情などを検索できるポータルサイトに日本情報を掲載する。

 イギリス、オーストラリア、ベルギーなど10カ国に次いで、アジアとしては初登場。昨年11月には米国本社に「ジャパンデスク」設置し、日本企業への転職相談体制を整えた。加えて、日本情報の提供で日本企業への人材紹介件数を増やす。

 人材派遣大手のパソナグループは、2月に日本の大学に留学している外国人専用の就職支援サイト「グローバルルーキー2009」を開設し、留学生の日本企業への就職支援に乗り出した。

 先週末の16、17日には、米ロサンゼルスで日本も含むアジア各国からの留学生を対象とした就職フェアも初めて開催した。アジアからの米国留学生は30万人いるといわれる。フェアでは就職相談や、日系企業を中心とした求人情報を提供した。

 技術者派遣大手のメイテックは2004年から、中国5カ所にエンジニア養成学校を開設。優秀な中国人卒業生を社員として採用し、日本国内の企業に派遣している。初年度の05年度は30人だった中国人採用は毎年増加し、来春までに180人を採用する。

 同社は、自社で雇用した技術者を派遣する特定人材派遣業。「中国現地法人の幹部候補として中国人技術者を派遣してほしいという日本企業が増えている。このため、3年後に派遣先企業の正社員にする紹介派遣契約が多い」(広報部)という。

 香港資本の人材紹介会社で、昨年1月に事業を開始したグッドジョブクリエーションズ(東京都品川区)は、中国滞在経験の長い日本人や、日本滞在が5年以上で日本語の堪能な中国人に限定して人材紹介を行っている。

 井上一幸社長は、「日本企業の中国ビジネス拡大で、日本語が堪能な中国人のホワイトカラー需要は増加している」とし、今年度は初年度比2倍の約50人を日本企業などに紹介する計画だ。
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