地方を中心に勤務医不足が深刻化しているが、医師専門の人材紹介業「フェーズワン」(東京)が同社に会員登録している医師へのアンケートで、70%は条件さえ合えば地方での勤務をいとわないと回答したことが分かった。
地方勤務の条件については、「待遇・施設・仕事が魅力的ならOK」が52%で、「自分や家族の出身地ならOK」が18%を上回っており、受け入れ側の態勢づくりが医師確保の決め手といえそうだ。
仕事の魅力として、転職先の病院では「(学会認定資格の)専門医を取得したい」が42%、「症例を積みたい」が40%と、スキルアップを望む意見が八割を超えた。
待遇面では、年収が「今より高収入を望む」は43%で、「一定額以上ならよい」が54%だった。
勤務医離れの要因の一つである忙しさについては「今より余裕が欲しい」が51%あった一方で「同程度であればよい」が30%、「目的や報酬が見合えば忙しくても構わない」との回答も19%あった。
同社の福山智子社長は「一定額の年収とは研修医からベテラン医師まで幅があるが、平均千五百万円で、開業医に比べれば低い。しかし自治体病院の若 手医師は一定額には達せず、学会の参加費が削られたところもある。医師が自由に転職できるようになっており、希望に応えられない病院は選別される」と話し ている。
アンケートは二〇〇七年十二月に実施、有効回答は約二千百人。
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