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平成22年春の新卒採用で運輸、電力、情報・通信、金融といった内需型企業が積極的な姿勢を示している。JR東海は過去最多となるほか、東京電力とみずほフィナンシャルグループ(FG)は1000人超の大量採用を計画している。世界同時不況により、業績が急速に悪化している自動車や電機など大手製造業が採用の絞り込みに動くなか、内需型企業が“新卒市場”を支えることになりそうだ。
中央リニア新幹線建設計画を進めるJR東海は、技術系を中心に「採用を前倒す」として、過去最多の1030人を計画する。JR東日本、同西日本とも団塊世代の大量退職に対応するため21年春並みの大量採用を継続する。東電は原子力関連の技術者を中心に、採用を約4割増やし、11年ぶりに1000人の大台を超える採用計画をまとめた。
大手製造業が採用を控えるなか、不況に対する耐性が比較的高い運輸、電力会社は「優秀な人材獲得のチャンス」ととらえている。
外食産業では、新メニューを相次ぎ投入することで業績を伸ばしている日本マクドナルドが採用を増やす。今春と比べて約13%増の新卒採用を計画するほか、店頭要員として300人以上の中途採用も行う。
このほか、情報・通信や流通などの企業では今春とほぼ同水準の採用を目指す。NTTドコモの山田隆持社長は「技術や営業戦略を継承するため」と堅調な業績を背景に、組織強化に向けた人材を確保する方針だ。
もともと採用数の多い大手銀行では、バブル崩壊後の採用抑制で中堅社員が不足しているため、採用には意欲的だ。みずほFGは、今春より削減するものの、1750人と依然、高水準の採用を続ける。 一方、大幅な業績悪化に見舞われた自動車や電機メーカーは、新卒採用の抑制を余儀なくされている。ホンダは、今春比4割減の890人と4年ぶりに1000人の大台を下回るほか、今年4月入社で590人を採用した日産自動車も、数十人規模と大幅に減らす。計画を策定中のトヨタ自動車も、「減らす方向で調整」(幹部)という。
電機・機械も同様で、キヤノンが6割削減する計画を打ち出したほか、経営難のパイオニアや半導体大手のNECエレクトロニクスなど定期採用を見送る企業もある。
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2009-03-02
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