News Corp.傘下のソーシャルネットワークMySpace.comは、MySpaceの会員が、インターネット上の他のソーシャルコミュニティーサイトともプロフィールデータを共有できる新イニシアチブ「Data Availability」を発表した。
MySpaceの最高経営責任者(CEO)で創設者の一人でもあるChris DeWolfe氏、最高執行責任者(COO)のAmit Kapur氏、テクノロジ部門バイスプレジデントのJim Benedetto氏は、米国時間5月8日の記者会見において、Data Availabilityのアナウンスを行った。DeWolfe氏は、Data Availabilityが「世界中に広がるMySpaceコミュニティーにとって、パブリックプロフィールコンテンツやデータを、インターネット上で好 みのウェブサイトと共有可能にする革新的なサービスである」と評した。
同プロジェクトの設立パートナーは、米Yahoo、eBay、Photobucket(MySpace.comと同じくNews Corp.傘下のFox Interactive Mediaが提供)、Twitterである。全世界のMySpaceユーザーが利用可能となる同プログラムは、今後数週間以内にフルバージョンの提供がス タートする。
「これまでインターネット上のソーシャルなサービスエリアは、いわゆる独立した、自律的な島のような存在として機能してきた。しかしながら本日、 もはやMySpaceは、インターネットの島のように孤立した存在ではなくなった。(中略)われわれはインターネット上で、よりソーシャルなエクスペリエ ンスの創造を目指している」と、DeWolfe氏は語った。
これは壮大な計画である。
対抗するFacebookが、当時MySpaceよりもはるかに小さな存在ではあったが、2007年に開発者向けにプラットフォームを開放した結 果、MySpaceは、技術志向の支持者からのサポートを失い始めることとなった。しかしながら、Facebookは、外部の他のサイトと提携して、開発 者アプリケーションを作成することには及び腰であった。最近になってようやく、DiggやYelpなどのパートナー企業からのRSSフィードを、会員の 「ニュースフィード」として取り込めるようになったところだ。人気ブロガーのRobert Scoble氏が、Facebookのコンタクト情報をPlaxoのアドレス帳へとエクスポートするスクリプトのテストを実施した時、Facebook は、一時的に同氏のアカウント利用を禁止する措置を取った。
Facebookは、いまだユーザーアカウントベースでは後れを取っている。MySpaceのアカウントは1億を超えたが、Facebookは約 7000万である。だが、MySpaceには、いくらか技術面で流行に乗ることが必要だった。「オープンなウェブ」のイニシアチブに名を連ねることは、 MySpaceを最先端にする上で重要であり、一部のMySpaceの技術者が、時代の流れに乗っていることは明らかである。MySpaceは、2007 年にGoogleが、アプリケーション開発の共通規格「OpenSocial」を発表した時の、主要なパートナー企業となっており、OpenSocial が非営利団体としてスピンオフされた時には、GoogleやYahooと共に「設立パートナー」となった。
DeWolfe氏は「ソーシャルに機能するインターネット上の目的地は、ポータブルな存在となるべきであり、ユーザーがプラットホームのさまざまな分野をインポートしたり、エクスポートしたりするのを許容しなければならない」と述べた。
Amit Kapur氏は、Data Availabilityが「まず何よりもユーザーが、自分のコンテンツとデータに関する広範囲なコントロールを可能にするものとなる」と語った。 Yahoo、eBay、Photobucket、Twitterとのパートナーシップにより、MySpaceでは、米国内のインターネットユーザー市場の 85%を占める、1億5000万人以上のネット利用者へのアクセスが実現すると、Kapur氏は説明している。より小規模なサイトや、他の大規模ソーシャ ルネットワークに対しても、同プログラムに参加するようにとの呼びかけがなされている。
共有されるパブリックプロフィール情報には、写真、動画、大好きな映画や音楽情報などのプロフィールコンテンツ、友だちリストなどの情報が含まれ る。あるプロフィールデータに変更を加えると、ボタンをクリックして、MySpaceのプロフィールと「連動させる」ことを選択したパートナーサイトのプ ロフィールデータも、自動的に変更されるようになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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