2009-12-25

チャイナマネーの海外自動車ブランド買収 投資銀行の影も見え隠れ

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 【上海=河崎真澄】金融危機で経営環境が悪化した海外の自動車業界に“チャイナマネー”の買収旋風が一段と強まってきた。米ゼネラル・モーターズ(GM)傘下の「サーブ」の一部資産を先週、北京汽車が買収したのに続き、23日には米フォード・モーター傘下の「ボルボ」を浙江吉利控股集団が買収することで合意した。中国メーカーによる海外著名ブランドの相次ぐ買収の背景には、M&A(企業の合併・買収)のシナリオを描き、資金調達を手助けした米投資銀行の影が見え隠れしている。

 サーブやボルボといった著名ブランドの獲得は、無名の中国メーカーが国際市場に一気に打って出る強力な武器になる。上海紙、東方早報によると、持ち株会社である浙江吉利控股傘下の吉利汽車(ジーリー)では買収にあたって「ボルボ再生計画」を策定した。

 生産コストの大幅削減と中国国内の販売増を狙い、年産30万台規模の工場を1カ所建設する。時期は示していないが、中国国内で昨年、1万2600台だったボルボ車の販売台数を国内工場から出荷することで年間20万台まで増やす。同時に5年以内に世界におけるボルボ車の販売台数を現在の約2倍の100万台に引き上げる考えだ。
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