2009-12-24

草食化?学生、米留学に尻込み 10年で1.3万人減

:::引用:::
留学といえばアメリカ――が通り相場だったのは今は昔。日本からの米国留学生は1997年の4万7千人をピークに減り続け、2007年は3万4千人にまで落ち込んでいる。国際化で学生が様々な国に興味を示すようになったことが大きいが、「活気あふれる国」という米国のイメージに尻込みし、「マイペースで過ごせる国がいい」と口にする草食系の学生も増えているという。

 毎年秋、東京で実施される「アメリカ大学留学フェア」。米国の教育団体が主催し、米国大使館が後援する恒例行事だ。しかし、ここでも学生の反応はいま一つ。来場者は一昨年は千人を超えたが、昨年は700人弱。秋葉原で9月26日に実施した今年は米国の約20の大学がブースを構えたが、来場者は約450人にとどまった。

 日本からの留学生の減少には、米国大使館も危機感をもっている。

 「アメリカ留学エキスポ」。今年5月には、東京・赤坂の人気スポット「赤坂サカス」で、こう銘打ったイベントを開催した。留学体験者の講演、大学紹介といった「定番」にとどまらず、アメリカ文化の魅力を感じてもらおうとドーナツ、ピザといったアメリカンフードの店を並べ、ブルースやロックのライブコンサートも催した。

 ジェームス・ズムワルト首席公使は「将来の日米関係を考えると、アメリカで生活した経験がある日本人が多ければ多いほど良い。しかし、今はそうなっていない……」と心配する。

 文部科学省などによると、日本を出て海外で学ぶ留学生自体は増えており、05年の総数は約8万人と10年前の1.3倍になっている。
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