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長引く平成大不況。お小遣いが月3万円というお父さんたちには、仕事帰りの「ちょっと一杯」はもはや贅沢。キャバクラなんて夢のまた夢だ。そんな中で"不況時代のキャバクラ"として一定の市場を維持しているのが、Webカメラを通して遠隔地の男女がテレビ電話の要領で会話を楽しむ「ライブチャット」と呼ばれるシステム。関係者によれば「2000年頃には存在していたが、本格的に拡大したのは03年頃から」(某運営会社広報)という。その後大手ポータルサイトも参入し、市場規模は2,000億円ともいわれている。キャバ嬢ならぬ"チャットレディ"の稼ぎは「サイトの知名度や個人差もあるが、ナンバー1で100(万円)前後。美人じゃなくても10~20万くらいは可能。これで生活しているプーの女性も多い」(同)とのこと。ライブチャットは男性だけでなく、女性が不況を生き抜くプラットホームとしても重要な役割を果たしているようだ。
そんなライブチャット業界も今やエロ系から非エロまで参入業者は百花繚乱。中には、太ったチャットレディばかりを揃えた"デブ専"サイトまで登場。各社とも差別化を図った生き残り戦略に必死だ。そんな中、今年に入って気になる動きが出てきているという。先の運営業者が次のように語る。
「ネットで語学を学ぶ『eラーニング』に、ライブチャットの娯楽性を加味させたサイトが出てきた。格安で語学も学べて外人女性ともコミュニケーションをとれるのがウリで、急速にユーザを増やしている。『エロ無し』が大前提だが実態はいまいち不明」とのこと。
そこで、実際にどんな内容なのか、該当サイトをいくつか除いてみた。そのうちの一つが『iChina.jp(アイチャイナ)』(http://www.ichina.jp/)という中国語を学ぶためのネットサービス。公式サイトを見ると「上海在住の現役女子大生が中心となって活動しているマンツーマンオンライン中国語会話レッスンサービス」「講師は女性のみで構成」などの説明と、"講師陣"の顔写真がズラリと並ぶ。たしかに若くて見栄えのいい子ばかりだが、キャバクラの看板みたいで怪しさも漂う。しかもこれで本当に言語を会得できるのか。運営会社の「ニュウジア」(東京都中央区)に、そのあたりを直接聞いてみた。
「いやいや、全然怪しくないですよ(笑)。語学教室の今までのやり方を根本的に変えたつもりです。講師と生徒というよりは、彼氏目線で言葉を繰り返し伝えていくというスタイルです。従ってテキストは異性をくどくシチュエーションで会話を構成しました。究極の擬似恋愛だと自負しています」(柏口社長)
つまり、webカメラに写る中国人女子大生に「好きなタイプは?」「かわいいね」なんていうゆるいトークを繰り返しながら、中国語の音に抵抗なく馴染んでいくという手法らしい。しかし女子大生が中心というのは本当か......?
「新卒の中国人学生対象のリクルートセミナーが毎年上海で開かれます。当社もブースを出して募集し、採用枠30人に対して1,500人以上の応募がありました。50倍の難関を突破した身元の確かな子ばかりです。全員が日本語検定2級以上ですから、中国語をまったく話せないユーザでも安心して始められます」
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講師は、複数の女性たちの中から選べます。ニーハオ!
ぶっちゃけ、エロはなし?
「そこらへんは中国は厳しいですから。会話で妄想を膨らますのは自由ですけど」
実は柏口社長の前職はゲームメーカー「SEGA」。他にも立ち上げメンバーには大手外資系映画配給会社からヘッドハントしたスタッフも。エンタメ性を重視する背景にはそこら辺りも関係があるのだろうか。
「eラーニングを娯楽として楽しんでもらう方法を突き詰めたらこうなったという感じです。価格も業界最安値クラスの月6,000円の定額制。深夜26時まで利用可能なのも帰宅が遅い独身ビジネスマンに好評です」
今年5月のサービス開始から早くも登録者数は500人を突破。8月19日には抽選でミス・ユニバースとライブチャット......もとい、中国語レッスンができるスペシャル企画を実施したという。
「北京生まれで日本に帰化した王依緋さんは、2000年のミス・ユニバース・ジャパンのファイナリスト。国内外のテレビCMやファッションショーで活躍されています。ユーザの反響も大きかったですよ。今後も著名人との絡みを定期的に挟んでいくつもりです」
類似コンテンツの中には「フィリピン女性から英語を学ぶ」なんていうコンセプトのサイトも。各社とも独自性を打ち出しながらユーザ獲得にしのぎを削る。基本的にどこのサイトも無料おためしコースがあるようなので、エロと真面目のボーダー上でどれほど外国語が学べるか、まずは体験してみてもいいかもしれない。
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2009-09-09
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