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【ニューヨーク浦松丈二】中国の胡錦濤国家主席が気候変動や核不拡散・核軍縮などニューヨークでの一連のサミットで途上国に軸足を置いた首脳外交を展開している。23日には中国の国家主席として初めて国連総会の一般演説を行い、途上国の立場を強調しながら先進国をけん制した。
「中国は責任ある発展途上国の大国としてほかの途上国を全力で支援していく」。胡主席が一般演説で、不況に苦しむ発展途上国への債務減免などを表明すると、国連多数派の途上国代表たちから拍手がわき起こった。
歴代の中国国家主席が国連総会での一般演説を見送ってきたのは、地球規模の問題で声高に主張すれば、中国が「国内問題」と位置づける台湾やチベットの問題で揚げ足を取られ、国際問題化することを恐れたからだ。
しかし、台湾で昨年5月、中国との融和路線を訴える馬英九政権が誕生し、中台関係の改善が進んだ。チベットやウイグルなどの少数民族問題はエスカレートしているが、中国批判の急先鋒(せんぽう)だった米国は昨年以来の金融危機に足を取られ、世界一の米国債保有額を誇る中国の協力を必要とするようになった。気候変動や核不拡散、金融危機は「新興国、途上国の協力なしには解決できない問題ばかり」(同行筋)という事情もある。
ピッツバーグに舞台を移して開かれる主要国・地域(G20)の金融サミットでも「先進国側をけん制していく展開」(北京外交筋)になりそうだ。
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