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◇インドネシア、フィリピンから 漢字の専門用語に悪戦苦闘
日本とフィリピンの経済連携協定(EPA)で日本の看護師・介護福祉士の国家資格取得を目指す候補者10人が先月末、県内5施設に到着、各施設で働き始めた。EPAによる看護師・介護福祉士候補者はインドネシアに続き2カ国目。昨年8月に来日したインドネシア人看護師候補者は来年2月に初めての国家試験を迎える。ただ、国家試験の日本語は専門用語が多く難解で、候補生にとって高い壁となっている。【石山絵歩】
◇ひたむきな姿、職場に活気
岐阜市黒野の平野総合病院の内科病棟に9日着任したのはエレイン・ダイトさん(30)とサイリーン・アン・ダビットさん(32)。5月に来日後、6カ月の日本語研修を受けた。2人ともフィリピンの病院で約6年の看護師経験があるが、来日前に日本語を学んだ経験はなく、「早く日本語を覚えなきゃ」と少し不安げに語った。
インドネシアとフィリピン両国の候補者が頭を抱えるのは漢字だ。病名につく「症候群」や、横向きに寝る姿勢の「側臥位(そくがい)」などの専門用語の漢字は、書き方を覚えても、それが何を意味するのかイメージするのが難しいという。候補者の指導を担当する医療法人誠広会の長崎功美・人材開発相談室長は「知識は十分あり、患者さんやスタッフとの日常会話では繰り返し話すことや実際にやってみせることで伝えられるが、文字だけで理解することは難しい」と指摘する。
EPAは、2国間あるいは複数国間で経済の活性化を目指し、人、物、金などの移動を自由化する協定。日本とインドネシア、フィリピンのEPAにより、県内では計23人の候補者が働いている。13日にはインドネシアからさらに第2陣の候補者8人が来日。候補者は、働きながら国家資格の取得を目指す。
ただ、介護福祉士は4年、看護師は3年の在留期間に資格を取得できなければ帰国しなければならず、受験のチャンスは看護師が2回、介護福祉士は1回のみ。インドネシアからの看護師候補生は週2回の日本語の授業以外にも休み時間を見つけて日本語の勉強を続けている。
長崎さんは「看護師不足に関して、EPAよりも看護師の離職対策を求める声は多い。ただ、彼女たちのひたむきな姿は職場に活気を与えている。何とか言葉の壁を越え、看護師として一緒に働ける日が来てほしい」と話している。
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2009-11-16
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