:::引用:::
ITホールディングス(ITH)と英ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ(BT)は6月25日、グローバルな提携関係を結んだことを発表した。互いの強みを生かし、ネットワークとシステムの両面から、日本企業の海外進出と外資系企業の日本進出の両方を支援していくという。ITホールディングス 事業推進本部 事業企画部部長兼国際部担当部長 黛文彦とBTジャパン 営業統括本部 ビジネス開発部 統括部長 平山貞元氏に、その背景を聞いた。
ITHは、TISやインテックといったシステムインテグレータをグループ企業としており、国内でSI事業を展開するほか、中国でのオフショアサービスなども提供してきた。一方BTは、国際通信キャリアとして世界170カ国でサービスを提供しているが、同時にそのインフラを活用したITサービスやコンサルティングといった分野にも力を入れ始めている。
ith_bt01.jpg ITホールディングス 事業推進本部 事業企画部部長兼国際部担当部長 黛文彦
今回の提携によりITHは、これまで提供してきたシステムインテグレーションに加え、BTが全世界に展開している通信ネットワークやデータセンターといったインフラを活用して、日本企業の国際展開を包括的に支援する体制を整えた。日本で構築したシステムやサービスを、そのままグローバルで展開できるようなアウトソーシングサービスを提供していくという。
黛氏は、従来、日本企業が海外展開する際の問題点の1つとして、何かと「現地法人任せ」になりがちで、契約も現地で個別に結ばれることが多かったことを挙げた。ITHとBTの提携により、ネットワークサービスからアプリケーション、基幹システムまでを含むITサービスを提供して海外展開を支援できるようになるという。「現地任せではなく、日本本社のガバナンスを効かせたIT戦略をきっちり展開できるようにしていく」(黛氏)。
一方BTでは、従来の国際キャリアとしての顔に加え、サーバ、アプリケーション、あるいは社内LANといった分野を含んだITサービスにも手を広げようとしている。ITHと手を組むことにより、「日本の法規制に合わせたアプリケーション開発、展開が可能になり、海外企業の日本進出をより協力に支援できるようになる」(平山氏)。
ith_bt02.jpg BTジャパン 営業統括本部 ビジネス開発部 統括部長 平山貞元氏
またBTは、次世代ネットワークサービス構想「21CN」と、それを活用するためのAPIやSDKを提供する「Web21C」を発表している。これらAPIを活用することで、ネットワークのリソース制御を、アプリケーション側から簡単かつ迅速に行えるようになる。今回の提携では、21CNおよび Web21Cを活用することで、多様なネットワークサービスと連携したアプリケーションやサービスを開発し、ユーザー企業に提供することも視野に入れているという。
もう1つの注力分野は、仮想化技術を活用した次世代データセンターサービスの提供だ。BTは先に、複数のデータセンターを1つのデータセンターであるかのように扱い、必要に応じてサーバやストレージ、ネットワークといったリソースを割り当てることのできる仮想データセンター(Virtual Data Centre:VDC)サービスを数カ月以内に提供する構想を発表している。ITHでは自社グループで保有するデータセンターをBTのデータセンターと相互接続し、VDCサービスを展開していく計画だ。また、BTではIT資産の棚卸し/アセスメントサービスも提供しており、これを組み合わせることでVDC への移行が容易になるとともに、統合によるさらなるコスト効果が見込めるとしている。
●●コメント●●
2009-08-20
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿