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相模原市は緊急経済対策の一環として、介護現場での雇用機会を促進する事業をこのほど開始した。
「介護未経験者の雇用促進事業」は近年の不況の影響で失職してしまった人などが介護職に就いてもらうことで、「就職難」と「人材不足」の二つの問題をまとめて解決しようとするもの。希望者は市が斡旋する18の施設で10日間の体験実習や講座を受講し、ヘルパー2級の取得を目指す。その後、市内の介護サービス事業所に勤務すると受講料の半額が助成されるという仕組みになっている。市・介護保健課では「介護の現場で人材を獲得することが急務であり、また仕事を求めている人も一方ではいる」と話しており、介護施設での人材不足解消と非就労者対策の両面に効果があると期待を寄せる。
現在、約40人が実習を行っている。
相模原市ではこの雇用事業の参加者の積極的な姿勢も強調する。「かなり意欲的です。介護の現場では1日2日でやめる人も多い。しかし現在の所、それほど脱落者がいない」と実習がおよそ半分ほど終了した時点での総括をしてくれた。実際に40人中、実習を取りやめたのは2人。「かなり熱心にやってますよ。資格を取ったら、ぜひウチに入ってほしい」という事業主もいるそうだ。
現場からの期待の声
市内相模原の通所型デイサービスセンターでは2人の実習生を受け入れた。前職の会社が倒産して応募を決めた39歳の男性Sさんと、介護職を希望していたときに知人から同事業を教えてもらった53歳女性のOさん。「思っていたより大変」「体験しなければ味わえない」と、それぞれ実習の感想を語ってくれた。またSさんは「施設の方の誠実に取り組む姿勢を見て、目指すべき目標が見えました」と、入所者とのレクリエーションで張り切りすぎてかれてしまった声で決意を述べてくれた。
同センターでは、「いい方に来てもらった」と二人を評価する。「介護職に少し興味のある人に、行政がきっかけを与える。背中を押してくれ、一歩踏み出してくれものだと思います」と同事業の意義を確認しつつも、現場での山積する課題について憂慮する。「ストレスを発散しにくく、きつい職場。救ってあげたり、助言してあげたりする人がいないと、どんどん人が辞め、(いい人材が育たない)悪循環に陥っていく」。10月からの国主導の介護職員の処遇改善に期待を寄せる。
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