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最近の日本「株式」は、NYダウよりも上海市場の動向を意識した動きをする方が多いのではないだろうか。
米国が景気底入れ宣言し、NYダウが高値更新しても日経平均はまだもみ合い状態。米金融危機懸念の一巡にともなう米国住宅販売環境の改善や鉱工業生産の底入れなど、いくら好材料があっても日本の株価は反応しない。むしろ、中国での銀行融資残高が減るのか増えるのかの材料の方が日本株は反応しやすい。
「円」もその傾向が見られる。米FRBの発言よりも中国の金融当局の動向の方がドル円レートを動かしやすい。先週木曜日の中国当局による銀行界に対する自己資本比率算定厳格化の打診など、円ドルはリスク回避という解釈から一時的に94円前後から93円前半まで買われた。
中国は確実に変わり始めてきている。
というよりか、世界が確実に中国を意識し始めた。
ただ単に中国の国民総生産が急増し、間もなく日本を抜いて世界第2位になろうとしていることや、世界の株式時価総額上位企業に中国企業が名を連ねているということだけではない。産業界において、世界主要企業に影響を及ぼす動きが連日出始めてきていることに驚いている人が増えているからではないだろうか。
事例が具現化し始めてきた。数年前のIBM「パソコン」部隊を中国企業の聯想(レノボ)(00992)がまるごと買収したのは、時代の流れの中では、まだほんの先駆け。最近は家電量販店(蘇寧電器)やビール業界(「青島」に代わり中国トップメーカーに台頭した華潤雪花ビール:販売量が10年前比で12倍に増大し、キリンとサントリー両社合計を上回る750万超キロリットル、日本経済新聞より)での動きが活発だ。
今後は自動車や鉄鋼、航空、石油化学、通信、流通、そして不動産業界など、その動向が注目されてこよう。中国国内での業界再編や国境をまたぐ「提携話」の候補がまだワンサカあるだけに、業界当事者だけでなく、投資家や市場関係者らも「マーケットから取り残されない」ためには、自ら「参画する(投資の意含む)」かどうかの判断も迫われよう。
中国に対しては良くも悪しくもいろんな見方があろう。
ただ「何が起きるか分からない、経済の遅れた社会主義国」と30年以上前からそう思っていた人達にとって、最近、どう見られているのだろうか。株式市場についても「博打が好きな中国民族によって作られたジェットコースター的な遊園地」と見られがちだったが、最近はどうだろうか。
需給環境の「大転換」や外国投資家による「参加者の増加」、または世界の「工場」から世界の「大市場」への転換がなされたとき、中国の株式市場で資金調達したい外資系企業の群が果たして列をなさないだろうか。人民元の国際化が今後更に進んでいくとき、中国企業も大きく「パラダイムシフト」してこないだろうか。
今年、中国は建国50周年、改革開放30周年を迎える。
そして来年5月には、来場合計7000万人が予定されている上海万博開催だ。1人当たりのGDPも3000米ドルを超えてきた。
中国は今、この大きな「節目」にさしかかろうとしている。
株式投資の妙味も緒についてばかりだ。将来の「大きな成長」に投資してみる絶好の機会。株価の一喜一憂を気にすることなく、下値が少しずつ切上げていく「トレンド」を数多くの方たちに楽しんでいただきたい、日々そう思う気持ちで一杯だ。
注目は、中核銘柄として
1)中国銀行(03988)
2)チャイナモバイル(00941)
3)上海電気(02727)
4)中国アルミ(02600)
5)馬鞍山鋼鉄(00323)
アドバンス編としては
1)中銀香港(02388)
2)南車時代電気(03898)
3)TCL多媒体(01070)
4)騰訊控股(テンセント)(00700)
5)上海実業(00363)
などに更なる成長に注目している。(執筆者:大原平)
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2009-08-24
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