◇研究の慶応大生たち、あす市民向けシンポ
慶応大の学生たちが、福生市をフィールドに外国人とのスムーズな意思疎通を目指した「やさしい日本語」の研究に取り組んでいる。21日には、さくら会館(福生市牛浜)で市民を対象にシンポジウムを開き、外国人との間の新たなコミュニケーション手段を紹介する。
やさしい日本語は外国人にも分かりやすいよう工夫された表記方法。「今朝」を「今日の朝」と言い換えるなど表現を平易にし、文節ごとにスペースを 空けるといった配慮がなされている。95年の阪神大震災で、日本語に不自由な外国人に必要な情報が伝わらなかった反省点から考案された。これまでに横浜市 や埼玉県などが、震災時の手引や生活情報をやさしい日本語で発行している。
米軍横田基地を擁し、約2300人の外国人が居住する福生市。慶応大の「平高史也研究会『やさしい日本語』プロジェクト」は07年から、市内で 「やさしい日本語」が実際に役立つかどうかを研究してきた。来年4月には、研究成果に基づいた市の外国人向け生活ガイドの改訂版が発行される予定だ。
21日のシンポジウムでは加藤育男市長やNPO関係者をゲストに招き、ゲーム形式のワークショップを交えながら、やさしい日本語を参加者に体感し てもらう。プロジェクト代表の4年、中牧莉香さん(23)は「日本人には当たり前でも、外国人には分かりにくい言葉がたくさんある。やさしい日本語をきっ かけに、市民の間から多文化共生の動きが生まれてくれれば」と話している。
シンポジウムは午後1時~4時半。参加費は無料で当日参加を受け付けている。問い合わせは福生市企画調整課(042・551・1528)。【川崎桂吾】
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