2008-12-19

イマジンプラスの無料講座 失職派遣社員にIT知識

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OA機器メーカーへの販売スタッフ紹介業務を展開する人材サービス企業、イマジンプラス(東京都新宿区)は、IT(情報技術)エンジニアの無料育成講座を 大幅に拡大する。自社のエンジニア登録者の確保に加え、自動車メーカーなど製造業派遣の現場で深刻化する契約途中での打ち切りや来年3月に多くが期間満了 を迎える“2009年問題”を受け、職を失う非正規労働者が新たにIT産業で雇用されるように職業訓練する役割も担う考えだ。

 無料育成講座は、企業内の中小規模の情報ネットワーク構築とその管理、運営やトラブル対応に携わる技術者認定資格の一つ「CCNA」の資格取得 を手助けする内容。同様の講座内容で資格スクールに通うと通常は20万円相当の受講料がかかるという。個人用パソコンの無線LAN設定ができる程度の知識 さえあれば、初心者でも合格まで徹底指導。受講者は全員面接のうえ決定し、3段階のカリキュラムで途中の理解度テストを通過しなければ“落第”とする。

 同講座は今年10月に第1回を開講した。その後約2カ月に1度のペースで定例化、実施中の第2回は来年2月初旬まで。同3月に第3回の開講を予定しており、その時点で募集定員を30人と3倍に増やす計画だ。

 企業の情報化を下支えするネットワーク技術者の求人ニーズは、不況下でも大きな影響は少ないとみられる。受講者は資格取得後に必ずしも同社の派遣エンジニア登録を条件とせず、本人の希望に添った形での就職支援も請け負う。

 また、来年5月以降をめどに30人規模を対象としたネットワーク関連のプログラマー無料育成講座も開講する方針。

 労働者派遣法の改正で製造業にも04年3月から1年間の期限付きで派遣社員の受け入れが解禁され、さらに契約期限は最長3年間に延長された。 06年の偽装請負問題で派遣シフトも進んだ結果、来年度中に多くの契約が期限切れを迎える「09年問題」が浮上。世界同時不況のあおりでメーカー各社は減 産を進め、ここにきて契約途中でも打ち切りを通告する“派遣切り”が社会問題化してきた。

 イマジンプラスは、店頭でOA機器の新製品の実演販売などを支援する人材紹介が主力で製造派遣は手がけていない。しかし、笹川祐子社長は「派遣 業界に対する世間の目もどんどん厳しくなっている」と指摘。「IT分野に精通したスタッフやノウハウを生かし、雇用機会の拡大に少しでも貢献できれば」 と、無料講座に力を注ぐ。
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