平成19年度「ものづくり技術者育成支援事業」選定プロジェクト一覧
モノづくりは、日本の得意技だ。しかし、近年、その技術の薄れが出てきたことによる危機感も言われている。そこで、文部科学省では、「ものづくり技術者 育成支援事業」を支援するプロジェクトを推進しており、本年も全12件を採択した。大学が6件、高等専門学校が5件、共同事業が1件、いずれも技術を継承 し練磨してゆく創意と工夫にあふれている。その中よりいくつか紹介する。
◎国立・埼玉大学 <バーチャルトレーニングと実習を融合したものづくり技術者の育成支援>
同大で開発したVR技術と情報通信技術を 融合したインタラクティブ型技能伝承・技能訓練システムと地元企業でのインターンシップにより、新たなものづくり教育を実践するもの。大学と地元企業が持 つ技能資源との間のインタラクティブな技術・技能交流ネットワークを形成し、ものづくりの知識と技能を効果的に学習できる。◎国立・横浜国立大学 <実践的PBLものづくり>
教育の拠点形成 1つの専門に偏らない総合工学的なものづくりによるPBL(Project/Problem BasedLearning)教育を通じて、高い問題解決能力と実践力を有し実社会での即戦力となりうる優秀なエンジニアを育成する。ものづくり実習によ る学生のセルフエデュケーションを重視し、企業人と教員による協同的な教育を行う。◎国立・富山大学 <製品開発体験実習による実践的ものづくり技術者育成 >
産学連携型ものづくり教育科目「製品開発体験実習」を核 とするものづくり教育プログラムにより、本物を作れるものづくり力を有する即戦力の技術者を育成することが目的。製品開発体験実習では、学生グループと教 員が企業技術者とチームを組んで、製品の構造や開発プロセスの理解、設備の見学を実施するなど実際の製品開発に対する考え方を学ぶ。◎国立・信州大学 人・ものづくりプロジェクト <熟練技術の伝承と『稼げる』技術者育成プログラム>
リタイアした熟練技術者集団が運営する「ものづくり技術伝授事業所(株式会社メルト)」に学生を派遣し、大学教育に不足している実践的なものづくり技術を習得させる。そこで「免許皆伝」となった学生が中心になり、企業が求める新技術・製品を研究開発する。◎私立・ 金沢工業大学<新しい形のプロジェクト型教育システムの開発と実践>
これまでに実施してきた学生チームによる創作活動を基盤として、企業で行なわれている開発プロセスを模擬した教育プログラムを新たに開発する。◎私立・近畿大学・ <大阪モノづくり技術者育成プロジェクト>
学生-教員-企業技術者が三位一体となった産学連携(人材育成の産学連携)によって、モノづくり技術を修得し、革新的新技術を開発することのできる、実社 会と乖離しない技術者を育成するプログラムを構築する。大学独自の人的資源であるシニアサイエンティスト・シニアエンジニアおよび東大阪モノづくり専攻の 大学院生も参画。◎国高専 ・釧路工業高等専門学校 <北方型住宅建設を介した地域連携によるトータルマネジメント能力育成プログラムの開発>
環境問題に配慮しつつ、快適な生活環境を作り出す技術が求められている現在、多様な問題に対してバランスよく解決できる能力(トータルマンジメント能力)を持つ技術者育成。トータルマネジメント能力を育成する。
◎国高専・ 鈴鹿工業高等専門学校 <エキスパートのスキルと感性を導入した創造工学プログラムの構築>
本校のものづくり教育の核である「創造工学」の授業に、熟達した企業退職技術者(エキスパート)のスキルと感性を導入し、ものづくりの流れと勘所が理解できる実践的技術者の育成を図る。◎国高専・ 徳山工業高等専門学校 <複合技術商品の導入により知識を知恵に変えるものづくり教育プラン>
◎国高専・ 阿南工業高等専門学校 <ものづくりエリート技術者養成コーオプ教育プロジェクト>
◎私高専・ 金沢工業高等専門学校<16歳からの“将来の工場長”育成教育プログラム開発と実施>
◎共同 (豊橋技術科学大学、豊田工業高等専門学校、岐阜工業高等専門学校、京都造形芸術大学、大阪芸術大学 ) <次世代ロボット創出プロジェクト>
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国のものづくり支援政策
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