2007-11-01

日本は欧米型の移民社会になるのか?

:::引用:::
 日本は欧米型の移民社会になるのか?
〇六年五月に法務省入国管理局が発表した外国人登録者の数は、二〇一万一五五五人(〇五年末現在)である。職業安定所の調べでは、このうち外国人労働者 は約三四万人。ただし、これは事業所と正式に契約している労働者数であり、この他に不法就労者が約二二万人、働いている研修・留学生が約二〇万人いるか ら、合計で八〇万人弱になるとみられる。
  〇六年五月、首相の諮問機関である経済財政諮問会議で、「グローバル戦略」が決定されたが、その中で、〈人材の国際競争力の強化〉の一環として、研究者や 情報処理技術者など「高度人材」の受け入れを拡大する方針が定められた。現在、最大三年と定められている外国人の在留期間を、高度人材に限り五年とし、妻 や子に加え親にも在留資格を認めるというものだ。
 〇六年六月に厚生労働省の「外国人労働者問題に関するプロジェクトチーム」が発表した「外国人 労働者の受入れを巡る考え方のとりまとめ」も、高度人材の受入れ促進をうたっている。しかしその一方で、単純労働者については、〈今後も受入れを認めない との基本方針は堅持〉としている。
 つまり外国人労働者の受け入れといっても、少子化による労働者不足を補うために単純労働者を受け入れるのでは なく、あくまで専門的な知識・技術を持った優秀な人材を海外に求めるというものなのである。そのため、人数も総人口の三%以内にとどめ、在留期間の更新に 際しては日本語能力や技能の向上を求めるべきだと、法務省のプロジェクトチームは提言している。しかし、高度人材が日本の労働環境に魅力を感じて来日する かどうかは判らない。労働環境だけでなく、居住環境や教育環境も外国人に対応して改善しなければ、日本が魅力ある職場とはならないだろう。

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