2007-11-26

中国・インドのソフトウェア産業の協力と競争の現状分析

:::引用:::

中国とインドはともに急速に経済成長を遂げている発展途上国で、ソフトウェア分野で
はそれぞれの優勢を備えており、両国のソフトウェア業界の協力と競争は世界のソフトウ
ェア業の発展に対して無視することのできない影響を与えるものである。
現在、中国のソフトウェア企業でインドへ参入したものは少なく、インドのソフトウェ
ア企業による中国への参入が中心となっている。中国市場でインド企業が獲得している中
国大陸部の顧客は比較的少なく、勢力は大きくないため、中国のソフトウェア企業との競
争は多くはない。国際市場では、ターゲット市場があまり重複しておらず、中国の全体的
な実力と規模が比較的弱いことから、激しい競争には至っていない。しかし日本市場や中
国へ進出した欧米企業の市場では、既に競争が始まっていると言えるだろう。
1.中国とインドソフトウェア業界の交流と協力の由来
(1)歴史、文化、政治的な背景
中国とインドの両国の間には従来摩擦があり、また1990 年代の「中国脅威論」などが、
両国の相互不信をもたらしていた。この他に、文化的伝統の違いから一部のインド企業は
中国側との協力で閉塞的な状況を生み出し、中国の同業者を将来的な最大のライバルとみ
なし、また中国人がインドのソフトウェア技術を利用して自らと競争するようになると考
えてきた。総じて、歴史的、文化的、政治的要素によって双方の貿易協力(特にハイテク
分野での協力)が大きく牽制されてきた。例えば、中国のソフトウェア技術交流が自身の
ソフトウェア産業に対する脅威となることを懸念し、インドの議会は両国のソフトウェア
企業の交流に障害を設置する方案を制定してきた。インドのソフトウェア大企業である
Infosys Technologies は2002 年に、同法案のために中国に研究開発センターを設立する
計画を放棄して、代表事務所を置くだけに留まった。
しかし、ここ数年の両国指導者の相互訪問にともなって、ソフトウェア業の交流と協力
も徐々に増加してきた。中国の朱鎔基総理(2002 年)、温家宝総理(2005 年4 月)が相次
いでインドを訪問し、インドのバジバイ首相も2003 年6 月に中国を訪問し、両国の経済貿
易の発展やソフトウェア業界の交流と協力のための条件を生み出した。2005 年4 月、中国
とインドの両国総理は、「平和と繁栄へ向かう戦略協力パートナーシップ」を打ち立て、2006
年を「中国・インド友好年」とすると発表した。
(2)インドソフトウェア業の直面する困難
以下の3 つの大きな問題が、インドのソフトウェア業のさらなる発展におけるボトルネ
ックとなっている。
第一は、発展スピードと産業の品質の向上によって、ヒューマンリソース、特に高級人
材の需給バランスが崩れており、賃金水準も年平均15%以上のスピードで上昇、人的コス
トが急速に増加している点である。社会的問題は長期的に解決されておらず、発注側は安
全感を感じていない。世界クラスのソフトウェアウトソーシング大国としてはアジア市場、
特に日本や韓国、中国市場で大きなシェアを占めることができない。
第二は、欧米市場に対する過剰な依頼や、米国、一部のヨーロッパ国家でソフトウェア
ウトソーシング反対の気風が日ごとに強まっていることから、インド人は市場多元化の重
要性を意識し始めている点である。
第三は、アイルランドやロシア、中国などの国のソフトウェア業の大きな発展により、
米国からインド向けのアウトソーシングが減る可能性があること。
(3)インドソフトウェア業界から見た中国市場の戦略的地位
第一は、グローバル化傾向にともない、ますます多くの米国や日本のグローバル企業が
自社の製造能力や研究開発能力、ひいては運営センターを中国へ移転しており、インドは
中国にグローバルな顧客サービスセンターを設立することで、中国市場を日本や韓国のソ
フトウェアウトソーシング業務への参入のステップボードとすることができる。
第二は、質が高く廉価な中国の人的資源によって、急速な成長によるインドソフトウェ
ア企業の人材面での圧力を大きく緩和することができる。
第三に、中国のソフトウェア企業は比較的弱小であるため、インドソフトウェア企業に
対する脅威とはなり得ない。
第四に、中国には巨大なソフトウェア内需市場がある。中国の情報化発展の勢いは急激
で、ソフトウェア市場は日増しに成熟しており、新興市場の開拓を急ぐインドにとっては
大きな魅力である。
(4)中国とインドのソフトウェア業界双方の優勢
インドソフトウェア業界は次のような優勢を備えている。(1)インド企業は当初から国
際サービスのアウトソーシング移転のチャンスを掴み、国際市場における販売を重視して
きた。(2)産業構造において製品業務を重視するだけでなく、サービス業務も重視してき
た。(3)プロセス管理を重視し、成熟した人材トレーニング計画を有している、等。
中国ソフトウェア業界にも優勢がある。(1)潜在的な市場規模が大きい。(2)インフラ
設備がよい。(3)人的資源が豊富でコストが安い。(4)Linux 技術に強い。(5)グローバル
企業が集まっている。(6)日本や韓国市場に対する理解がある、など。
(5)中国とインドのソフトウェア企業の協力による影響
中国とインドのソフトウェア企業の協力によって、日本や韓国市場へのインド企業の進
出を助け、より優れ、より大きな規模でグローバル市場にサービスすることができる。同
時に中国企業は協力によってインドのフロー管理と品質管理の経験を理解し、低コストで
世界に立脚したソリューションを学び、高級専門人材を得ることができ、中国企業が米国
やヨーロッパ市場へ参入する役にも立つ。
しかし専門家の中には「(中国におけるインドのソフトウェア企業が雇用した)中国のプ
ログラマは、流れ作業の中の作業員に過ぎず、フローの全体ひいては一部分でさえ理解す
ることができない。またインド企業は欧米企業に比べて保守的で、決して中国人を管理層
に起用することはない。技術と管理を共に理解し、英語も上手な中国のソフトウェア人材
が本当の意味で育成されることは難しい。逆に、技術と管理を共に理解し、英語の上手な
人材は、中国におけるインド企業に勤めたがらないだろう」と心配する向きもある。上海
の有名な国際コンサルティング企業のIT 高級顧問であるマーク(Mark)氏は、長期的に見
るとプラスの影響よりもマイナスの影響が大きく、中国企業は独自の知的財産権を具える
技術を持ってのみ、初めて強大になることができると考えている。
(6)中国とインドのソフトウェア業界の協力可能な分野
ソフトウェア技術や顧客経験、企業管理、品質管理、人的資源といった多くの面で相互
のニーズがあり、双方の企業の協力の基盤となっている。
(1)アウトソーシング市場の分野における協力。
(2)IT サービス標準制定の分野における協力。
(3)人材トレーニング分野における協力。
(4)プロジェクト管理分野における協力。
2.中国とインドのソフトウェア業の協力と競争の現状
(1)協力と競争の現状に対する全体的判断
長期的に見てインドのソフトウェア業界が中国企業とグローバルな場で競争するように
なることは必然的だが、現状では、中国とインドのソフトウェア面での協力は競争よりも
重要である。国家発展・改革委員会ハイテク産業司の許勤副司長は、現在中国のソフトウ
ェアウトソーシング市場は主にアジアに集中し、インドのソフトウェアウトソーシング市
場は主に欧米に集中しているため、両国のアウトソーシング分野は大きな相互補完性を備
えており、インド企業がより有効的に東アジア市場への参入を実現するためには、中国と
の協力の強化とと、中国の資源と市場は不可欠である、と指摘した。
北京ソフトウェア産業促進センターの曲玲年副主任も次のように述べている。中国のソ
フトウェア企業がインドに追いつくには、依然として長い時間が必要だろう。また中国の
ソフトウェア企業のソフト市場の90%は中国大陸部と東北アジア地域によるもので、イン
ドの主な市場は欧米であり、両国のソフトウェア企業は完全に異なる2 つの市場を持って
いるため、短期的に競争することはありえない。
しかし業界内では中国とインドのソフトウェア企業、特にアウトソーシング市場の競争
は既に始まったと見る向きもある。こうした見方によると、中国のソフトウェア企業は日
本や韓国のソフトウェアウトソーシング市場の力を借りて、インドのソフト企業の手強い
競争相手となりつつある。地理的な優勢から、日本や韓国のソフトアウトソーシング業務
は大部分が中国企業によって請け負われており、また中国の北京や大連、上海、西安など
では比較的大きな産業クラスタ効果が形成されている。統計データによると、現在60%以
上の日本や韓国のソフトアウトソーシング業務が中国企業によって請け負われている。ま
た、世界のその他の地域ではノキアやモトローラ、シーメンスといったグローバル企業の
アウトソーシング業務はおおむねインド企業が請け負っているが、中国ではこうした業務
の多くは中国企業が請け負っている。そのため、インドのソフトウェア企業は競争を強化
している。2005 年6 月14 日から16 日に北京で行われた第9 回中国国際ソフトウェア博覧
会と、23 日から26 日に大連で行われた第3 回中国国際ソフトウェア・情報サービス交易会
で、インドのソフト企業は次々と受注を獲得し、中国企業に大きな競争の圧力を感じさせ
た。
(2)インドにおける双方の協力
A 協力の概況
インドに進出した中国のIT 企業は現在まだ少なく、代表的なものには華為や波導、中興
などがある。華為は研究開発に重点を置き、波導と中興はインド市場でのハードウェア製
品の販売により重点を置いている。
波導はインドで低価格路線を展開し、2005 年の携帯電話の市場シェアは既に3%-4%に
達し、毎月約4 万―5 万台を出荷、またAgrani という現地のチャネルパートナーを持って
いる。
B 華為インド研究所
華為(2004 年の中国ソフトウェア業界トップ100 リストのトップ、生産したソフトウェ
アは企業の内部で主に使用され、大部分はエンベディドソフトであり、厳密な意味でのソ
フトウェア企業ではない)―は早くも1998 年からインドのソフト企業との往来を開始した。
当時の華為はまさに急速に成長している時期で、顧客ニーズが急激に増加、次々と発注が
入っていたが、華為自身のソフト開発能力は明らかに遅れていた。そのため華為はInfosys、
Wipro といった有名なソフトウェア企業と協力していくつかのソフトウェア開発プロジェ
クトを行うと同時に、インドに研究開発センターを設立した。インド研究所は1999 年に設
立された。インドの「シリコンバレー」であるバンガローに研究開発センターを設立した
目的は、インドの十分なソフトウェア人的資源を利用し、インドの優れたソフト開発技術
と開発水準を学び、華為自身のソフトウェア開発能力を向上させるためだった。2005 年時
点でインドは華為の海外最大の研究開発センターとなっており、700 人近くの従業員がいる。
中国から来た従業員30 数人を除いては他の従業員は全てインド人従業員である。この研究
所は華為の主要なソフトウェアプラットフォーム製品の開発を行っており、中心は次世代
ネットワークソリューションやデータ通信業務、ネットワーク管理、インテリジェントネ
ットワーク、ビジネスインテグレーションソフトの5 大分野である。同社は2003 年8 月に
CMM5 級の認証を取得、毎年30%以上のスピードで成長している。
2006 年に華為はバンガローにもう一つ新しい研究開発センターを設立した。光ケーブル
ネットワーク製品と無線LAN 技術の研究開発を中心に行う。新研究開発センターには約180
人の光ケーブルネットワーク技術者がいる。華為は同研究センターに1 億ドルを投入して
おり、08 年末までに再度1 億ドルを投入する計画で、主に華為のバンガロー総合科学技術
園の建設に用いられる。華為はまた6000 万ドルを投資して製造工場を建設する計画だが、
インド政府の許可がまだ下りていない。
2006 年9 月の最新データによると、インドにいる華為の社員は1400 人で、その中の95%
はインド人である。インドでの業務は2 つの部分からなる。1 つ目は、華為通訊インド有限
公司で、ニューデリー附近に設立され、さまざまな通信設備やサービス、架設を提供して
いる。もう1 つの部分は華為技術インド有限公司のインド研究所で、バンガローに設立さ
れている。
華為のスポークスマン・傅軍氏によると、インドのバンガローに設立した研究センター
はここ3 年で規模を倍以上に拡大し、また国際的に最高のCMM-I 認証を獲得、研究開発ス
タッフも1000 人未満から1200 人以上へと増加、売上総額も3 億ドルに達し、2~300 件の
特許を獲得している。華為はまたインドのBSNL 社向けにブロードバンドネットワークを設
置、MTNL 社向けに80 万ラインのCDMA ネットワーク設備を提供、インドの電信サービス企
業2 社向けに固定無線端末を提供する契約を結び、またこれら製品の全てがインド電信部
のテストと認証を通過している。BSNL のブロードバンドプロジェクトはインドの「国家基
礎中核」プロジェクトの一部だ。この他に華為はまた、制限を避けて、現地企業と協力し
てインド国有電信企業の入札公募に参加している。傅軍氏によると、華為は現地のパート
ナーと、昨年BSNL 社が行ったGSM6000 万ラインの入札公募に参加したが、結果はまだ出て
いない。過去3 年の間に華為通訊インド有限公司はインド企業から3 億ドル前後を受注、
350 人以上の専門のセールススタッフと技術サポート技術者を具えている。
もっともインド国内の「中国脅威論」の影響を受けて、2000 年から華為は9 回にわたり
インド政府のFIRD(外国投資促進委員会)に貿易資格許可申請を提出してきたが、昨年7
月にインド国家安全委員会と軍部門は「国家安全に影響する」という理由でこの請求に対
して9 度目の拒絶を行った。06 年4 月にインド国家安全委員会が再度会議を開き、華為の
インドにおける工場拡張計画が無制限に延期された。華為だけではなく、中国のその他の
企業の正常な経営活動もインド側による排斥を受けている。典型的な例の一つは、中国企
業の従業員がインドのビザを取得するのは大変難しく、またインドの発給するビジネスビ
ザはわずか3 カ月の期間に限られ、3 ヶ月後には中国企業の従業員は必ず帰国しなければビ
ザが延長できない。華為と中国企業はいずれも、意見交流を増やして障害を除去すること
を期待している。
C 中興通訊がインド電信の主なサプライヤとなる
中興通訊は1999 年にインド市場に進出し、ニューデリーやボンベイといった多くの都市
に相次いで代表処を設立、またインドの「シリコンバレー」と言われるバンガローに顧客
サービス部門を設立した。現在、中興通訊のインドでの従業員のうち、現地の従業員が80%
以上を占めている。2002 年末に中興通訊とインド最大の国有運営キャリアの一つである
BSNL がCDMA 全国ネットワークソリューション協定を結び、その後他の現地国有運営キャリ
アと協力関係を確立した。現在、中興通訊がこの国有運営キャリア2 社向けに発売したCDMA
設備は200 万ラインに達し、この2 社の関連設備総量の70%前後を占めている。2005 年3
月に同社のインドにおける独資通信設備工場が正式に生産開始し、同工場はインドの
Haryana に位置し、敷地面積は約4000 平方メートルとなっている。現在既に竣工し生産開
始した一期工程では、毎年300 万ラインのCDMA システム設備を生産可能で、同時にGSM、
DSL、NGN、携帯電話、無線固定局といった設備の生産能力を備えている。これは国内の通
信企業が初めてインドに設立した製造センターで、インド及び周辺国家向けに移動、ブロ
ードバンドといった通信設備を提供する。
2006 年7 月末に、インド工商連合会、深圳市世界貿易中心倶楽部、深圳国際論壇有限公
司と共同で主催した「2006 年中国・インド電信連合フォーラム――インドで勝つ」が深圳
で開催された。会議期間中、中興通訊はインドのTATA 電信とCDMA システムの独占サプラ
イ契約を結び、契約総額は3000 万から4000 万ドル、インド電信の主なサプライヤへと躍
進した。
中興通訊のインド市場における売上は増加を続けている。2002 年から2004 年までの平均
の年成長率は200%に達している。2004 年の契約売上高は1 億ドル近く、2005 年にはこの
数字が2.2 億ドルに拡大し、また現状から見ると2006 年の中興通訊の契約売上高は4 億ド
ル以上になる見込みだ。中興通訊アジア・太平洋地区総裁の張任軍氏は「現在、中興通訊
のCDMA 製品のインドのBSNL 市場でのシェアは80%以上、DWDM 製品のインドのBSNL 市場
でのシェアは60%以上となっている。2004 年から中興通訊はインドの電信運営キャリアの
SPICE とSHYAM と戦略パートナーシップ関係を築いており、SPICE の全てのGSM および関連
製品は全部中興通訊から調達したものだ。また今後7 年のSHYAM の全てのCDMA システムお
よび端末も全て中興通訊の製品を採用する」と表明している。
(3)双方の中国における協力とその方向
A 協力の概況
インドのソフトウェア企業は1990 年代末から中国市場を注目し始め、2002 年からインド
の4 大ソフトウェア企業と中小企業の一部が相次いで中国へ参入し、上海浦東ソフトウェ
ア園と山東斉魯ソフトウェア園では中国におけるインド企業の集積地が形成されている。
またインドのソフト企業は山東や深圳、北京、香港などで事務所を開いている。2005 年に
は北京での合弁、独資企業設立の傾向が強まっている。
B インドのソフト企業(上位4 社)の中国投資の発展状況
(北京ソフトウェア・情報サービス促進センターのデータによる)
●TCS(Tata Consultancy Services)
TCS 社は1968 年に設立したインドIT 業界の先駆者である。TCS とその子会社は30 カ国
以上の国籍の43,000 人以上の従業員を持つ。2003 年に収入10 億ドルを超えた初のインド
のグローバルソフトウェア企業となった。現在TCS は世界のIT 企業において年収順で第14
位、純利益の順で第6 位、従業員数では第9 位にある。
TCS は2002 年に上海で全資子会社であるTata 情報技術(上海)有限公司(TITSCL)を設
立した。TCS が杭州で設立した世界レベルのグローバル開発センター(GDC)は、CMMI とPCMMI5
級認証を共に取得した初めてかつ唯一の企業となっている。TCS は中国で約200 人の従業員
を持ち、大部分は現地のIT エンジニアである。
現在TCS は中国の国家発展・改革委員会やマイクロソフトと初歩的な意向を交わし、世
界級のソフトウェアウトソーシング企業を共同で設立することを検討している。設立され
る合弁企業は今後5 年以内に5,000 人、7 年以内に1 万人の規模に達する計画で、中国のソ
フトウェア産業、特にアウトソーシング業界のモデルとなる見込み。
●Infosys(インフォシス・テクノロジーズ)
Infosys はインド最大のソフトウェア企業の一つで、2005 年の従業員総数は約4 万人。
主にAirbus SAS やアップル社、シスコ、Monsanto、Nortel、東芝といった国際的な有名
企業のためにソフトウェア開発を行っている。先の財政年度におけるInfosys 社の営業収
入は16 億ドルで、2005 年財政年度では20 億ドルに達すると同社では予測している。
Infosys は中国・上海と杭州にオフショア・アウトソーシング開発センターをそれぞれ設
立し、合計6,000 人のエンジニアとプログラマを収容可能。新たに設立される開発センタ
ーは主にInfosys の世界の顧客に向けてソフトウェア開発と事務などのサービスを提供す
る。2006 年時点で同社は中国で750 人の従業員を持ち、2007 年には1750 人のプログラマ
を増員する見込みだ。Infosys 科学技術社は、今後5 年で6500 万ドルを投入して6000 人の
エンジニアを募集し、中国でのアウトソーシング業務を拡大すると発表している。Infosys
の中国業務担当のスリナス・バトニー取締役は「2009 年には中国で1 万人の従業員を持つ
ようになる。弊社は中国の発展した地域を中枢として、中国現地市場に着目するだけでな
く、北東アジアすなわち日本と韓国の市場を目指す」と述べている。同社は今後北京にも
独資企業を設立する意向だ。
教育部はインドのInfosys 社と協定を結び、国家留学基金管理委員会が中国の関連大学
から100 人の優秀な学生を選抜してインドのInfosys 社に1 学年(7 ヶ月)の実習に派遣す
ることになった。同社は学生の対して実習期間の住居や食事、所在都市の市内交通や医療
保険などを提供し、また実習期間には学生一人当たり生活補助として500 ドルを一括支給
する。今年同社は実習に参加した学生96 人に資金援助を行った。
●Wipro(ウィプロ・テクノロジーズ)
Wipro 社の2004 年9 月までの従業員総数は約37,000 人で、世界にニアショア開発センタ
ー8 カ所と販売機構33 カ所、ディザスターリカバリーセンター(災害復旧)1 カ所がある。
同社はニューヨーク証券市場に上場しており、2004 年の市場価格は85 億ドルを超えている。
世界に362 社の顧客を持つが、そのうち144 社は世界トップ500 企業あるいはフォーチュ
ーンのトップ1000 社である。
Wipro 社は2004 年8 月に上海・浦東ソフトウェア園でWipro の第1 社目の中国組織であ
るWipro(上海)公司を設立した。同社はWipro の全資子会社で、2005 年末には150-200
人に達する見込みであり、その80%が中国現地の従業員、残りがインドの従業員となる。
Wipro 社は北京・中関村ソフトウェア園への入園協定も結んでおり、北京に中国第二の下部
組織を設立、同社は北京に進出する初めてのインドのソフトウェア大型企業となる。
●Satyam(サティヤム コンピュータサービス)
サティヤム(ニューヨーク証券市場コード:SAY)はインド第4 位の大型ソフトウェア企
業で、世界の5 大州、46 の国家で22,000 人の従業員を持つ。同社の20 以上ある開発セン
ターはアメリカやイギリス、カナダ、ハンガリー、シンガポール、マレーシア、中国、日
本、オーストラリアに分布し、390 社以上の世界の顧客に向けてサービスを提供しているが、
そのうち144 社は世界トップ500 企業である。
Satyam 社が2003 年2 月に上海・張江高科技園区浦東ソフトウェア園に設立したSatyam
ソフトウェア技術(上海)有限公司(外商独資企業)は、中国で最初にインドIT 企業が設
立した研究開発センターとなった。同社は敷地面積1,500 平方メートル以上、200 人以上の
従業員を収容可能で、高速なネットワークやテレビ会議、IP 電話、指紋識別システムとい
った設備を配備している。
Satyam 社は2004 年に大連で開発センターを設立した他に、グレーターチャイナ地区での
営業拠点は北京や香港、台湾にもある。Satyam ソフトウェア技術(上海)有限公司は250
人以上の有能な従業員(98%が現地の従業員)を有している。同社では2007 年には3,000
人の規模に拡大する予定。この他にSatyam 社は中国で自社パークを設立する計画で、その
規模は3 年以内に5,000 人に達する予定。同社のトップ層は成都、西安、天津、南京、北
京を考察に訪れ、それら市の政府と一連の話し合いを行っている。
2006 年8 月にSatyam ソフトウェア技術(上海)有限公司・市場部の姜穎氏によると「マ
イクロソフトと中国市場を共同で開発する備忘録を結んだばかりだ。現在は西安、成都、
南京、天津の4 都市からソフトウェア研究開発基地を選んでいる段階で、基地の選定が終
わり次第1000 人規模の人材募集計画を開始する」と述べている。
(4)実質的な協力が速やかに開始される必要がある
現段階では、インドのソフトウェア企業が大規模に中国へ進出しているのは利益の大き
い電信業や銀行、製造業といったソフトウェア市場を狙ってのことで、双方の実質的な協
力は多くはない。インドのソフトウェア企業は中国投資に対して明らかに慎重である。統
計によると、2004 年の第3 四半期までに21 社のインド企業が中国へ直接投資を行っている
が、投資総額はわずか1,700 万ドルで同じ時期の外国のIT 企業による対中直接投資に占め
る割合は大変小さい。
中国ソフトウェア・技術サービス株式有限公司(中軟)の唐敏・董事長が「IT 時代週間」
に語ったところによると、中国とインド両国のソフトウェア企業の協力は現在始まったば
かりで、認識の面でもまだ統一されていないという。中国側は協力の余地はあるとみなし
ているが、双方がどのように相互補完してどのように協力し、どこから手をつけるべきか
は共に検討する必要がある。中軟の副総裁とソフトウェアウトソーシング経理が既にイン
ドを考察で訪れている。双方は中国とインドのソフトウェア面での協力について話し合っ
ている。もし協力できるなら、まずアウトソーシング分野から協力するだろう。
唐董事長の観点はインド第2 のソフトウェア企業であるInfosys Technologies のグロ
ーバルCEO である林徳茂氏にも認められている。氏は「インドの企業は比較的保守的で、
中国企業も独自の考え方がある。このため人材面での協力を除くと短期的にはその他の協
力の可能性はないだろう。もしあるとしても、協力の意向の芽生えでしかないだろう」と
見ている。
3.中国ソフトウェア業界の対応
(1)中国政府による協力促進
A 中国・インドのソフトウェアサミットと円卓会議
国家発展・改革委員会の委託を受け、北京市発展・改革委員会と北京市科学技術委員会
が主催し、北京ソフトウェア産業促進センターと中関村ソフトウェア園が請け負った第一
回中国・インドソフトウェア企業協力サミットが2005 年2 月27 日開催された。同サミッ
トには有名なIT コンサルティング企業のGartner やインドの有名なソフトウェア業界機構
のNASSCOM とESC、またTCS、Infosys、Satyam、Wipro などインドのソフト企業などの代表
と、中国政府の関連部門やソフトウェア企業、業界組織の高層が参加して、「協力と発展―
―中国・インドソフトウェア企業の新たなチャンス」というテーマで対話を行った。今回
のサミットは中国とインドのソフトウェア産業の全面的な交流と協力を促進することに力
を入れると同時に、北京とインドの協力を実質的なものとし、中国とインド、特に中関村
ソフトウェア園とインドのバンガローソフトウェア園との協力の機運を形成し、双方の協
力を適切に推進し、そこから中国とインドのソフトウェア産業の協力のために望ましいき
っかけを生み出そうとするものだ。
国家発展・改革委員会や情報産業部、科学技術部、商務部の4 つの部と委員会が主催し、
北京市発展・改革委員会が請け負った中国・インドソフトウェア産業企業家円卓会議が2005
年9 月22 日北京で開かれた。インドの国家ソフトウェア・サービス企業協会(NASSCOM)
とインドで最も影響力を持つソフトウェア企業26 社のCEO からなるインドのソフトウェア
産業の企業家代表団が会議に参加し、中国の北京や上海といった6 カ所のソフトウェア輸
出基地と40 社以上の中国のソフトウェア企業の指導者が交流を行った。
2006 年2 月14 日、北京市の范伯元副市長が率いる考察団がインドを訪れ、バンガローで
開催された第2 回「中国―インドソフトウェア産業サミット」に参加した。この考察団メ
ンバーは40 人以上、国家発展・改革委員会、北京市発展・改革委員会、科学技術委員会、
北京中関村ソフトウェア園、ソフトウェア促進センターといった部門のスタッフと用友、
北京博彦、信必尤、文思などのソフトウェアウトソーシング企業15 社の高級管理職からな
る。この考察団はまたNASSCOM(インド国家ソフトウェア・サービス業会協会)の「指導者
年次総会」にも参加した。この考察団はインド企業が欧米の顧客を獲得している成功した
経験を学習し、発展・改革委員会が2006 年4 月に国内のソフトウェアウトソーシング企業
を組織して米国へ誘致のために訪問するための準備を行うものだった。
2006 年グローバル企業家サミットフォーラムが2006 年9 月17 日に北京の中国大飯店で
開催された。今回のテーマは「グローバル化の次の一歩:世界の知恵を開き、卓越の道を
照らす」である。その中で、中国・インドフォーラムが17 日午前に開催され、中国とイン
ドの企業家と学者が中国・インド間の競争関係と協力のチャンスについて討論を行った。
2006 年8 月10 日、「上海ソフトウェアウトソーシング国際サミット」が終了し、中国と
インドの両国のソフトウェア業界からの企業代表が上海西郊賓館に勢ぞろいした。インド
側企業の代表には有名なTata 社、Satyam 社、中国側には東軟を代表とする数百社のソフト
ウェアウトソーシング企業が参加した。会に参加した各方面は、ソフトウェア人材がソフ
トウェアウトソーシング市場の争奪戦における中心的要素だと見なしている。
B 中国・インド・米国の合弁によるアウトソーシング企業の設立に努める中
国政府
国家発展・改革委員会と米国・マイクロソフト社の協力枠組みを基盤として、北京市発
展・改革委員会は今年6 月に中国・インドソフトウェアプロジェクト協力弁公室(事務室)
を設立、マイクロソフト社と共にそれぞれ4 社のインドのトップクラス企業と何度も折衝
し、最終的にインド最大のソフトウェア企業であるTCS を協力パートナーに選んで、協力
して中国最大のソフトウェアウトソーシング企業を生み出す「合弁意向書」を結んだ。
北京ソフトウェア・情報サービス促進センターの副主任であり、中国・インドプロジェ
クト協力事務室の主席代表である曲玲年氏によると、現在三者(中国・インドソフトウェ
アプロジェクト協力事務室(北京・天津地域の国家ソフトウェア輸出基地運営企業を代表)、
米国・マイクロソフト社、インド最大のソフトウェア企業であるTCS)は合弁企業設立につ
いて大まかな枠組みを取り決めた。インド側は持株を、中国側は董事長を派遣、マイクロ
ソフト側はプラットフォーム業務を提供して合弁企業を支援することとなった。企業の
75%の業務は国際市場により、年2,000 人のトレーニング能力を備え、企業の従業員は1
万人前後となる計画だ。
また新浪が9 月に報道したところによると、現在合弁を行う3 社は1 ヶ月以内に、中関
村ソフトウェア園が提供する初期の用地や合弁企業が将来建築するソフトウェア園の土地
の許可問題、また合弁企業が将来的に重点企業として関連の優遇政策を享受するか否かと
いった運営後に直面する中心的な問題について、具体的な詳細について話し合いを行うと
いう。関係者によると、企業憲章や契約、5-7 年のビジネス計画書、事業可能性調査研究
報告といった文書を完成させるのに少なくとも2 ヶ月かかる見込みで、交渉は年末までに
完了する見通しだ。協定の内容によると、中国とインドの双方は共同で大型ソフトウェア
企業を設立し、当初の規模は5,000-8,000 人に達する予定。「国際水準の大型ソフトウェ
アウトソーシング企業」と位置付けられたこの合弁企業は、国内のソフトウェアウトソー
シング企業に対する実際のモデルとなるのと同時に、国内アウトソーシング企業の人材ト
レーニングや技術蓄積の問題を解決し、最終的に国内のソフトウェア企業が欧米市場へと
発展するためのステップボードとなるだろう。
(2)中国ソフトウェア業界の発展に対する政府主管部門の見方
国家発展・改革委員会ハイテク司の許勤・副司長と綦成元・副司長は、米国やインド、
アイルランドといったソフトウェアの先進国と比較すると中国のソフトウェア産業は依然
として大きな距離があると相次いで表明している。まず産業の規模が小さく、大型の主幹
ソフト企業とソフトの主力産業が不足し、国際競争力が弱いこと。第二は革新能力が弱く、
資源の共有レベルが低く、人材が不足し構造が非合理的であること。第三はソフトウェア
産業の付加価値が低く、産業化能力が弱いこと。第四はソフトウェア輸出能力が弱く、国
際市場の開拓能力が十分でないこと。第五はソフトウェア開発の標準化とプロセス化のレ
ベルが低いこと。
綦成元・副司長は、こうした問題に直面して中国政府はマクロ指導を強化し、産業政策
をさらに改善、ソフトウェア産業の発展に役立つ良好な環境の創出に努め、中国をグロー
バルなソフトウェア発展に最も適した地域の一つにすることに力を入れていると述べた。
具体的には、インドのソフト産業発展の成功経験に学び、一方では巨大な国内市場の潜在
力の優勢を十分に発揮し、他方ではソフトウェア産業の国際協力と競争を推進する平行的
な全体的戦略を実施する。人材戦略の実施を徹底し、ソフトウェア人材のトレーニング能
力をさらに強化、情報技術の急速な改善と発展の要求に応えられるような適切な教育シス
テムを確立、投融資政策をさらに改善し、ソフトウェア産業の投資管理とコントロール体
制の改革の方法を探り、ソフト開発とプロセス管理システムを積極的に推進、あらゆる機
会を捕らえてソフト企業の発展のスピードアップを支援する。
この他に発展・改革委員会、ソフトウェア産業促進センターなどの関連部門では2006 年
の米国のアウトソーシング市場開拓目標を制定した。
(3)中国ソフトウェア業界関係者の見方
北京中関村ソフトウェア園発展有限責任公司の郭再斌・総経理は2005 年3 月23 日に新
浪科技で自らの考え方を表明した。郭総経理の発言は主に次のとおり。中国のソフトウェ
ア産業は機械的にインドのモデルを真似することはできず、最終的には独自開発の道を歩
まなければならない。政府の支援の下で独自の革新能力を向上させ、自主的なソフト産業
システムを確立する必要がある。中国はインドの成功経験を学んで手本とする必要がある
のと同時に、ソフトウェアウトソーシングを大きく発展させることは、中国のソフトウェ
ア企業がプロジェクト管理水準を速やかに向上させ、国際市場のチャネルを開拓し、ソフ
トウェア開発の高級人材を育成、国際ソフトウェア産業発展の傾向を速やかに理解し、国
際ソフトウェア市場の需要を把握する上でも重要な役割を持つものであり、中国のソフト
ウェア企業は国際ソフトウェア産業との距離を縮め、国際市場の競争に参与できるように
なるだろう。現在の状況では、インドのソフトウェア企業との協力を選びアウトソーシン
グ業務での協力を大きく展開、特にオフショアアウトソーシング業務(オフショアアウト
ソーシング業務は言語に対する要求がそう厳しくはないため)の協力を強化することは、
優勢を相互補完して「ウィンウィン」を実現し、中国ソフトウェア産業の発展を推進する
ための早道だと言える。
倪光南院士(中国国産ソフトウェアの推進を提唱する有名人)も、中国は簡単にインド
モデルをコピーすることはできないとみなしている。氏は「ここ数年、国内のソフト企業
には金山や永中、紅旗といった多くのブランドが出現し、当初は主にアプリケーション分
野に集中していたものの、ここ数年は基礎ソフト分野でもブレイクスルーを実現している。
現在中国は既に独自のLinuxOS を持ち、またデータベースやミドルウェアも一定の発展を
遂げているが、これらはみなインドのソフト業界に欠けるものだ。今後ソフトウェア産業
チェーンで中心的な地位を占めるのは、知的財産権を中心とし、ブランドや製品、ソリュ
ーションによって成長する企業である。現在国内のソフト企業の一部は確かにこうした方
向に向かって発展している」と述べている。
4.日本企業への提案
現在、中国とインドのソフトウェア協力はアウトソーシング市場のみに限られており、
合弁企業のターゲット顧客も欧米市場を対象としているが、日本のアウトソーシング市場
も目標の一つとなることが予測される。この他に、中国とインドの協力によるソフトウェ
ア企業が、チャンスがあれば中国のソフトウェア市場へと転換する可能性もないとは言い
切れない。また、インドのソフトウェア企業による中国市場開拓の現状を見ると、インド
のソフトウェア企業は中国で既にある程度のブランドイメージを確立しており、中国の政
府レベルとの積極的な交流や意見交換を通じて政策的な支援を獲得し、インドのソフト企
業の中国での地位の基礎を固めている。日本のソフト企業にとっては、一面では中国とイ
ンドのソフトウェア合弁企業における規模や技術管理の優勢と価格性能比の優勢を利用し
て、日本のアウトソーシング市場にサービスしてもらうことが可能であると同時に、また
一面では潜在的な脅威も認識すべきところであろう。中国のソフトウェア市場が徐々に成
熟して拡大を続け、政府の知的財産権保護業務の推進やグローバルなソフト企業が中国市
場をより深く理解するのにともなって、外資のソフト企業による中国への投資が急速に増
加する傾向にある。今後数年で、中国のソフトウェア企業の数は減少し、実力を備えたあ
る程度の規模の合弁ソフト企業が登場すると予測される。こうした国際的なソフト企業と
国内の比較的大きな企業が協力してますます強大になることで、多くの中小ソフト企業に
とってはより大きな脅威と試練となることが考えられる。日本企業は、一方では中国市場
への投入を拡大して、ハイエンド応用市場でブランドや製品の優勢を確立し、政府との交
流と協力を強化して、中国市場で一定の地位を占めるよう努めるべきだろう。またもう一
方では、中国のソフト企業の調整、再編のチャンスを捉えて、買収や持ち株といった方法
によって、速やかに中国市場での競争力を高めることを検討すべきである。
主な参考情報
新浪(www.sina.com.cn )
人民網(www.people.com.cn)
中国新聞網(www.chinanews.com.cn)
計算機世界網(www.ccw.com.cn)
百納網(www.ic98.com )
北京ソフトウェア・情報サービス促進センター資料
情報産業部資料
「ITマネージャ世界」(雑誌)
「グローバル企業家」(雑誌)
「IT時代週刊」(雑誌)
「中国経済時報」」
「北京現代商報」
「南方都市報」
「第一財経日報」
「国際先駆導報」
「毎日経済新聞」
「21世紀経済報道」
「国際金融報」
「経済観察報」
「揚子夕刊紙」
「深セン商報」
「香港商報」
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