2009-07-23

マネジメントベースが採用向け適性検査 新型うつの潜在リスク把握

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経営コンサルティングなどを手掛けるマネジメントベース(東京都文京区)は、20代の若年層に特有な「新型うつ」の潜在リスクを確認できる採用向けの適性検査「HRベース適性検査」を開発し、提供を始めた。性格検査などでの回答の真偽を見抜くテスト技法を採用することにより、学生の本当の性格を把握することもできる。

 厳しい経済情勢を背景に、心的ストレスで休職する従業員の数が増加し、若年層では新型うつの存在も報告されている。このため「企業にとっては、学生の人物像や潜在的なリスクを正確に見極め、採用や入社後の育成、フォローに活用できる適性検査への必要性がますます高まっている」(本田宏文社長)。

 従来のうつは仕事熱心、きちょうめんで責任感が強いタイプの中高年層で発症することが多いが、新型うつは逆に、自己愛が強く、逃避的なタイプが発症することが多い。従来の検査では検知されにくいため、企業側は発症してから戸惑い、対応に苦慮するケースがあるという。

 HRベース適性検査は、専門家や心療内科医学博士の協力を得て開発、新卒採用を行っている企業を対象に、6月から提供を始めている。新型うつを発症する可能性を把握するため、強い自己愛など発症しやすい性格を見極めるための診断項目を検査の中に組み入れ、潜在的なリスクを把握できるようにした。

 また、就職戦線の激化を背景に、学生の採用活動に関する情報収集や対策が進み、現在の検査では学生が自身の性格にかかわらず、企業側が望ましいと思う回答を選ぶ傾向がある。望ましいと思われる2つの回答を1つの設問に設定することで、演出の影響を排し、学生の真の性格を把握することができるようにしたのも特徴という。

 適性検査問題と分析用ソフトウエア一式を提供し、各企業内で内製化して利用する形式をとるため、受験後すぐに自社内で分析結果を得ることができ、毎年一定数以上の受験者がいる場合、受験者の数によらずコストを一定に抑えることができる。

 販売価格は100万円(初期導入費用15万円含む)。月額、年額での利用も可能で、同社では今後1年間で100セットの導入を目指している。
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