2009-02-24

[クラウド フォーラム]「オバマ米大統領も採用」、米セールスフォースのマーケティング責任者が講演

:::引用:::
 「あらゆる企業が、急激な市場変革に対応してビジネスを改革していかなければならない。クラウド・コンピューティングのプラットフォームを活用することが、生き残りの鍵になる」。米セールスフォース・ドットコムのコーポレートマーケティングバイスプレジデント兼チーフマーケティングオフィサーを務めるケンドール・コリンズ氏(写真)はこう語った。東京・品川で2009年2月24日に開催された「クラウド・コンピューティング フォーラム」講演での一幕だ。

 コリンズ氏は「Your Success. Our Cloud.~クラウドで実現するカスタマーサクセス~」と題した講演で、自社のクラウド・コンピューティング戦略を披露。まず、セールスフォースの CRM(顧客関係管理)ソフトである「Salesforce.com」の新規顧客が急増していることを明かした。「(全世界で)今年度の第3四半期だけで 4100社が新規契約し、有償サービスの契約社数が5万1800社に達した。当社のサービスを活用して、ビジネス改革に取り組む企業が急増した」(コリンズ氏)。さらに、自社のサービスがバラク・オバマ米国大統領のWebサイト「Change.gov」に採用されていることもアピールしていた。

 コリンズ氏は「クラウド・コンピューティングは中小企業やベンチャーだけでなく、あらゆる規模の企業の要求に応えるプラットフォームだ」とアピール。さまざまな企業のシステム需要に応えるためのサービスとして、アプリケーション配信サービス「AppExchange」や、 Salesforce.comのインフラを使ってユーザー企業やシステムインテグレータが独自のソフトを開発できるプラットフォームサービス「Force.com」を紹介した。AppExchangeに登録されているサードパーティのアプリケーションは現在900を超えていることや、 Force.comと米グーグルや米アマゾン・ドット・コム、米フェースブックなどが提供する各種Webサービスとの連携を強化していることに言及した。

 講演の後半には、ゲストスピーカーとしてローソンの常務執行役員 CIO ITステーションディレクターである横溝陽一氏も登場。同社が「ローソン3.0」と呼ぶコンセプトの下で展開中の次世代ITシステムで、Force.comを採用したことを明言。「ローソン本社や店舗担当のアドバイザー、加盟店の間の情報共有基盤として活用していく」と述べた。

 最後に、今後のサービス強化策にも触れた。コリンズ氏は「現在は、欲しい情報を顧客が検索サイトで収集するようになっている。このため、企業が顧客の生の声を集めたり、ニーズを的確につかんだりすることが難しくなった」と指摘。そこで「当社のユーザー企業が、コミュニティサイトや SNS、パートナー企業のサイトを活用しながら、顧客と対話できる仕組みを強化していく」と語った。
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