2009-02-24

日本語学習・交流活動発表会:日本語上達、笑顔も戻る 中国帰国者が成果披露 /宮城

:::引用:::
 ◇寸劇など学習成果、披露--青葉区

 仙台市青葉区本町の東北中国帰国者支援・交流センターで日本語などを学んでいる人たちが日ごろの学習成果を発表し、交流を深める「日本語学習・交流活動発表会」が22日、同所の県社会福祉会館で開かれた。

 同センターは、終戦時に旧満州(現中国東北部)などに取り残された残留孤児らの帰国後の生活を支援するため、厚生労働省の委託で07年8月設立された。全国7施設のうちの一つ。

 発表会では、センターで日本語や日常会話を学ぶ人たちがクラス別に寸劇を演じたり、クイズ形式で学んだ知識を披露。太極拳の実演や、「四季の歌」「むすんでひらいて」など日本語の歌の合唱には会場から手拍子も起こった。

 週4日パソコンを学んでいる張桂恩さん(68)=同市太白区=は、パソコンで当日のプログラムやポスターを作成。講師から「一日も休まず努力を積み重ね、今ではこのまま印刷できる技術レベルです」と紹介されて大きな拍手を受けた。

 張さんは残留孤児女性と結婚、18年前に夫婦で永住帰国。帰国直後に福島県内で4カ月間研修を受けた以外は生活のためずっと働きづめで、日本語をきちんと学ぶ機会はなかったという。昨年退職しセンターで日本語とパソコンを習い始めた。「今は日本語の勉強が楽しい。4歳の孫が先生です」と笑った。

 同センターの加藤祐一所長によると、開所時90人だった利用者は現在約120人に増加。「人づてにセンターの存在を知って頼ってくるケースがほとんど。隠れたニーズはまだ多く、今後のきめ細かな支援が求められている」と話した。国費負担で帰国した残留1世については厚労省の調査などで現住所や生活実態などがある程度把握できているものの、自費で帰国した2世、3世は人数調査も生活状態の把握もなく、自己申告がなければ支援できないのが実態という。

 スタッフを務める元ベトナム華僑の神田知子さん(49)は「1年前に比べ皆さん日本語がとても上達したし、笑顔が増えた」と話していた。【藤田祐子】

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