2009-02-18

パソナテック、中国に続きベトナムでの事業を本格的に始動

:::引用:::

ITに特化した人材サービスを提供する株式会社パソナテックが、ベトナムでの事業を本格的に開始しています。グローバル化が進む中での事業環境と、アジア展開にむけた「想い」をパソナテック森本社長にお聞かせいただきました。


顧客のグローバル化に合わせて、
人材サービスも真のグローバル化が求められている


パソナテックは、IT分野に特化した総合的な人材サービスを提供する会社です。98年の設立以来、企業のIT化促進やインターネットサービスの市場拡大を背景に、年々増加するIT人材に関るニーズを的確に捉えて着実な成長を実現してきました。

昨今では企業活動のグローバル化が一段と進み、様々な企業が製造だけでなく販売も視野に入れての拠点をアジア中心に設立しています。そうした中で、人材サービスにも真のグローバル化が求められてきています。パソナテックもそうした顧客企業のニーズを受け、中国、インド、ベトナムを主な対象に調査や準備を重ねてきました。現在では、中国 大連とベトナム ホーチミンに拠点を、インドはパソナのグループ会社と連携を深める形で事業の国際化を推進しています。


ベトナムへの期待


ベトナムでは、最近特に日系企業の進出が目立つようになりました。高い経済成長実績や、チャイナプラスワンとしての位置づけなどが背景にあるようですが、国民性が日本人と近く、一緒に働く上での親和性が高いということも理由にあるようです。

IT業界にとってもベトナムは大きな可能性を秘めています。

ベトナムでは、人口の構成が若く19歳以下が人口の44%を占めています。この多くの若年層に向けて、ベトナム政府は国を挙げての理系教育の充実を推進しています。また、産業政策においても国外からIT系企業を積極的に誘致するなど、IT産業を育てていこうという姿勢が伺えます。こうしてベトナム国内でも ITインフラ環境の整備が進み、IT産業に従事する人の裾野が広がるといった好循環が生まれているようです。

こうしてベトナムのIT業界の将来性が伝わってくると同時に、多くの企業でもベトナム進出熱が高まってきました。

これを受けて、パソナテックは昨年3月、ベトナム ホーチミンにてソフトウェアの受託開発事業を中心に展開していた会社を子会社化して、現地への足がかりを築きました。

昨年の12月には、ベトナムの優秀な技術人材に高い関心を持つ企業の採用担当者向けの視察会を開催しました。一緒に働くパートナーとして、ベトナム人はどういう気質でどのくらいスキルがあるのかなど、採用に伴いクリアにしたい点を、実際に現役の理系学生との座談会などの場を通じて体感するというものです。

また、その視察会の中でホーチミン大学にてロボット技術セミナーを主催しました。働く場として、パートナーとして日本を選んでもらうからには、彼らにも日本への魅力を感じてもらいたい。そこで、現地の優秀な学生に向けて日本への関心・興味を高めてもらうために、世界から注目を集める日本の高い技術力に触れてもらう機会として開催しました。

ベトナムは世界の学生ロボットコンテンストで常に上位に名を連ねる常連国でもありますが、彼らにとっても日本の技術への関心は高かったようです。セミナーでは800人を収容できる会場に立ち見が出るほどの盛況でした。




パソナテックが打ち出す「グローバルソーシング」


ベトナムや中国を始め、海外人材の採用や、オフショア開発などのITアウトソーシングを検討する企業には、将来の現地進出を見据えての幹部候補育成や、適材適所で業務を効率よく進めるための国際分業の確立、といった目的があるようです。

パソナテックでは、顧客企業からのこのような要望に対して、グローバルソーシングサービスという名称で、様々なニーズに対応できるサービスを提供しています。グローバル人材の採用支援、活用・定着のコンサルティング、ブリッジSEの派遣といったサービスと、システム開発や業務プロセスの一部を丸ごと受託するサービス、また、現地に拠点を開設するにあたって発生するオフィスなどの設備整備やさまざまな開設手続き、もちろん現地運営スタッフの採用支援・コンサルティングを提供するサービスもご用意しています。

このように幅広く総合的なラインナップを提供できるのは、グローバル人材の活用ノウハウの蓄積が設備や制度に生かされているだけではなく、それぞれのエンジニアに対して、ソフトの面でも手厚いサポートを行っていることも大きいでしょう。

例えば、来日するエンジニアが日本で十分に能力を発揮できるよう、キャリアカウンセラーによる24時間ホットラインを提供しています。違う文化や習慣、環境の中で日々生活をすることは、私たちが想像するよりも大変なことです。そうした不安を迅速に解消して日本での生活に慣れてもらい、仕事上での能力をきちんと発揮できる環境を作ることは非常に重要です。

こうしたきめ細かな対応を行うことで、文化が異なる人達同士でも意欲を喚起でき、高いパフォーマンスを引き出すことにつながっているようです。


「雇用先進国」へ向けて


今後、ITが関わる仕事は、より一層グローバルになっていくでしょう。例えば、日本の企業から委託を受けたAという国の会社が、Bという国でプロジェクトを実施し、マネージャーはCという国の人で、エンジニアはDという国の人だった、というような複数の国の人が関る活動も出てくるのではないでしょうか。

そのような状況を見据えて、エンジニアがアジア域内を中心としてボーダーレスに動ける環境作りが求められていると言えそうです。

「日本においても、多様な人達が来日し働ける環境を創ることが、“日本のものづくり”の優位性を維持し発展させていくことになるのではないでしょうか。世界中のエンジニアが、「働くなら日本だ」と目指してくれるような“雇用先進国・日本”となるための環境創りをすることが、パソナテックの使命だと感じています。」(パソナテック 森本代表取締役社長)

また、今回実施したロボット技術セミナーの前日には、現地の日本人学校で日本人の子どもたち200人を対象として「ロボットと勉強しよう会」というイベントも開催されました。

これは、未来を担う子ども達に、技術を身近に感じてもらうことで、技術職へ興味を持つ子どもが増えてもらうように開催されたものです。

小さなころから海外での生活を経験し、異なる文化との付き合いを肌で経験した子ども達には自然とグローバルなマインドが身に付いていることでしょう。彼らに、将来技術職を志してもらい、グローバルなマインドを持つエンジニアとして活躍してもらうことで、将来の日本の「ものづくり」をリードする重要な役割を果たしていってくれるのではないでしょうか。

「数あるキャリアの中でも、エンジニアのキャリアは、国境の壁が低いと言えるでしょう。」(パソナテック 森本代表取締役社長)

日本企業、日本人も、もっと海外へ目を向けることで新しい可能性を発見できるのではないでしょうか。


●関連リンク
パソナテック
http://www.pasonatech.co.jp

パソナテックベトナム
http://vn.pasonatech.co.jp/

パソナテック ニーズの高まるベトナムビジネスを本格始動(プレスリリース)
http://www.pasonatech.co.jp/corp_info/release/2009/n20090203.jsp


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