2008-06-19

旅行業協会 観光素材をDB化 フジヤマから“オタク”まで

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■訪日1000万人へツアー開発

 旅行各社でつくる日本旅行業協会(JATA)は、外国人の訪日旅行客を増やすため、日本文化を学べる体験ツアーなどの新しい観光素材を加盟各社と協力し て開発し、データベース化する取り組みを始めた。訪日観光客「1000万人時代」を前に、量だけでなく質を重視した各社の新商品づくりを支援してい く。(門倉千賀子)

 外国人の訪日観光客は、年ごとに順調に伸び続けている。JTBでは今年度、年間900万人を突破すると予想。旅行業界では、政府が「ビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)」で2010年までの目標として掲げた年間1000万人の達成もほぼ確実視されている。

 外国人の日本観光は、かつて「富士山と箱根」「京都と奈良」が主流とされていたが、リピーターを含めて訪日旅行者数が増え、伝統芸能からアニメ、グルメなど、好みや目的も幅広くなっている。

 JATAは、各国の旅行者の習慣、年齢、好みなどに合わせ、伝統工芸品づくりや郷土芸能のレッスンといった「体験、学習型」の観光素材を集め、 年内にもデータベースを完成させる計画だ。加盟各社にデータベースの情報を活用してもらうことで、新商品づくりを支援していく仕組みだ。

 「日本を訪れるさまざまな観光客が『参加したい』と思えるツアーを作る」(JATA業務部の須山高志マネジャー)ことが目標だ。

 ≪アジア客取り込む≫

 旅行各社のうち、外国人向けに約200のツアーがある「サンライズツアー」を展開するJTBグローバルマーケティング&トラベルは今年、大相撲 鑑賞ツアーが前年比81%増、「飛騨高山(岐阜県高山市)」を含むツアーが同47%増となるなど、新しいタイプの商品が好調だ。“おたく”の聖地、秋葉原 をめぐるアニメツアーも人気だという。

 マーケット戦略部の森基マネジャーは「各市場に合った観光素材を増やし、マーケットを広げたい」と現状に満足していない。

 同社のツアー参加者のほとんどが欧米人。逆に、訪日客の約7割を占める韓国や台湾などアジア近隣国の旅行者を取り込めていないからだ。JTBの 地域各社と連携し、10年までにアジアからのリピーターや個人旅行者に人気の北海道や九州、沖縄などの観光素材を商品化し、新規客の取り込みを進める。
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