2009-03-30

海外勤務におけるエンジニアの待遇とその環境について

:::引用:::
タイにおける私の3年6ヶ月に渡る海外勤務生活を通して関係機関との関わりやタイ国の法律の壁、習慣の違い、言葉の壁などを通しての多くの失敗から学んだことを報告する内容。これから海外での勤務を予定されている技術者の一人にでも参考になれば幸いです。

タイで働く時の待遇には、2種類あります。
1.駐在と呼ばれる日本の会社から海外勤務を命じられ渡タイする場合
2.自分の意志でタイで就職活動を行い現地企業に雇用される。
日本で勤務している会社から海外(タイ国)勤務を指示され渡タイする。あるいは、自身が海外に出かけて行き現地で派遣会社あるいは就職斡旋を行う企業の紹介でタイ現地で情報処理関連の仕事に就く場合に参考になれば幸いです。
私の取った方法は、後者で自身が渡タイし現地の情報を集め日系の就職斡旋企業の紹介でタイ現地法人に正社員、契約社員として就職した2つの企業における経験をご紹介します。
■待遇に関して(海外派遣の場合と現地で採用された場合では大きく異なります)
1、給与、その他
 日本から派遣される場合は、日本の給与レベルで決定される。直接聞き取りケースでは、日本の給与(30万~70万円)+海外の現地給与(25万円)+住居費(約6万円)+海外旅行保険費(約3万円)+日本への帰省費用
現地で採用される場合は、支給額6万バーツ前後が一般的(日本円で15万から18万円)
現地採用は、給与面でかなり不利な上に健康保険等のシステムはなく個人の収入でまかなう必要があります。日本と異なり体調を壊して入院をするケースがあります。20年以上病院に縁のない私でさえ2度寝込むことになりました。1度目は8日間の入院(費用は約30万円)2度目は食中毒で3日会社を休んで自宅休養、本来は病院に行くべきだったと思います。
海外で仕事をした後、日本での生活を継続する場合は、現地で採用されることをおすすめできません。
日本で採用されたあと日本人として海外に派遣され、日本の給与が確保出来かつ海外手当が支給される条件がなければリスクが多くお勧め出来ません。
2、保険に関して(健康保険等、タイでの生命保険)
 タイで生命保険に加入したケースでは、契約条項が曖昧で日本の感覚で加入するとトラブルになります。まだ紹介できるレベルではありません。外国人(日本人)がタイの生命保険に加入するにはまだまだ法的な整備、契約に関して日本の様な制度が整っていないのでタイの外資系保険会社への保険加入はお勧め出来ません。掛金が高額になりますが日本で加入する方が安心です。(外資系のINGと言った保険会社がありますが対応はNG)
日本では健康保険という制度があり海外で働く場合でも3割負担でタイでの医療機関を使うことが可能です。(歯科治療も含みます)私の失敗はこの健康保険を使わないでタイで保険に加入しようとしたところにあります。タイでは歯科治療は、特に高額になることと殆ど保険でカバーできないことです。これから海外勤務を予定されている場合は、日本の健康保険を使える状態にしておくことです。

■海外で働くことのリスク
1.日本にはあってタイには無い健康保険、失業保険、
タイには日本の雇用保険のようなシステムはありません。似たものはありますが月額支給が給与の1%以下(1000~1500円程度)で日本人には少額で失業したときの保険の意味がない。日本で海外旅行保険に加入する方法もありますが保険金額は給与の約20%と指定された病院でのみ有効、歯科は対象外.....の制限があります。
2.労働環境
タイで働く日本人の殆どはマネージャ職以上(課長職以上)なので基本的に残業手当は付きません。仕事の内容では、タイ人スタッフ5~10人をまとめてプロジェクトを進めるのに日本語では不可能です。殆どはタイ語99%、英語が1%です。殆どのタイ人は英語は使えません。これは日本と同じかもしれません。しかしタイで働く現地採用者はある程度タイ語を使えますが、海外派遣で赴任されている日本人はタイ語で現地スタッフとのコミュニケーションが旨くとれていないなど問題が多い。そのためにタイ語通訳の出来る日本人スタッフが常駐しているケースが多い。

■ある程度長期的に使うものを購入するとき
日本仕様の製品があふれておりデザイン、品質、価格ともに優れていると感じます。このことはタイ人の多くが認めています。日本製でもmade in Japanに特別の価値を付けていることでも分かります。衣料品、電化製品、家具、工具、文具用品等の耐久消費材は、価格の安さを考慮してもタイではない日本仕様の製品を使いたくなるのは私だけではないようです。

独断と偏見でリストアップ
■海外勤務が決まったとき用意しておくと便利なもの
1.ノートPCとそれにSkypeをインストール(日本の家族のPCへもセットアップ)
オプションのスカイプアウトを1500円程度チャージしておくとskype同士だけでなく海外から日本へ格安で固定電話、携帯電話に電話することが可能。
2.使い慣れた筆記用具(ボールペン、シャープペン)
3.ipod(時間の流れ方がかなり違うのであるととてもいい)
4.クレジットカード銀行カード(海外旅行保険が付いているカードがベター)
 タイのATMから現地通貨で現金を引き出せます。
 私は、いつも2枚持っています。
5.歯磨きセット(タイのものは味付けに特徴あり、甘い味のものが多い)
6.洗濯用洗剤(タイ製は漂白剤が入っており色落ちします)
7.蟻よけ(こんなのがあれば常備品にしたい)
 蟻は、家の中のどこにでも出没し年中悩まされます。
8.インスタントラーメン(タイ製は辛くて私には食べられない)
9,電気機器・電源アダプターは、220~240Vで使えるものを用意しましょう。コンセントは、日本の形のものがそのまま使えます。
10.タイには、真夏しかありません。プールで水泳の出来る準備をしておきましょう。 プール付きのマンションやアパートが多いです。

日系人材登録会社、日系企業、タイの銀行、労働局、入国管理局、のことは次の機会に.........
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