2009-03-24

華人が日本で公務員に(3)足立区役所で働く華人職員

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 日本各地の多くの官公庁の受付では、外国人、特に中国人に便利なサービスを提供するために、国家・地方公務員のほかに、華人の職員が働いている。

  東京都足立区には多くの華人が暮らしているが、区役所の外国人相談窓口には柳啓華さんという華人の相談員がいる。柳さんが往年の有名女優・王丹鳳さんの娘であることはあまり知られていない。

  柳さんは1985年に日本に留学。結婚後、日本企業を退職し専業主婦になった。1994年、神奈川県が日本の官公庁で初めて外国籍の職員を採用したが、足立区は当時区内に外国人、特に中国残留孤児が多く居住していたことから、外国籍の「非常勤」職員の採用を決定した。最終的に、柳さんは筆記と面接試験に合格し、同区で当時唯一の外国籍の職員となった。

  足立区役所で働き始めた頃、柳さんは戸籍課で外国人の登録手続きを手伝っていた。また、中国語と日本語のほかに、英語も堪能だったので、欧米やフィリピンなどから来た外国人に対する受付応対も担当した。柳さんは現在、外国人相談員として、普段は同区に居住する外国人の結婚、保険、税金申告などの各種手続きをサポートしているが、このほかに外国籍の区民の生活・仕事面の問題解決に向けた支援や各種資料の翻訳も行っている。

  柳さんによると、外国人の来日・定住者数が増加するのに伴い、首都圏の区役所などで外国籍の職員の姿を目にすることが多くなった。日本が2008年4月に中国残留孤児支援政策をスタートしてから、約200名の残留孤児の帰国者が暮らす足立区もこのほど、専門部署を設置し特別に数名の中国籍の職員を採用したという。

  柳さんは「日本各地の官公庁は必要に応じ、不定期で外国籍の職員を募集しています。募集のお知らせは普通、現地の広報誌に載せられます。ポストによって条件は異なりますが、一般的な順序としては、応募者が募集のお知らせに示された条件に基づき、まず小論文を送り書類選考に合格すれば面接試験を受けることになります」と説明する。

  現在足立区には7名の外国籍の職員がいるが、いずれも非常勤だ。また、法律の規定により、日本国籍を有していない者は国家公務員になることができないので、一般的な状況から見ても、外国人「非常勤」職員が正規の国家公務員として登用されるのは容易なことではない。

  だが、柳さんは官公庁で働く中で安定感を得ており、会社員のように激しい競争や大きな圧力にもさらされていない。仕事の中で多くの在日外国人に関する政策・法規を学び、多くの知識を得ることができた。柳さんのような官公庁で働く「非常勤」職員は、1週間の労働時間が30時間と定められ、出勤・退勤時刻を自ら設定することできる。

  足立区の外国籍職員の給与は比較的少ないが、柳さんの家庭は日本的な習慣で主な収入源を夫の給与に頼っているので、給与の額について特に気にしていないという。柳さんは家庭の外で働くことで専業主婦のように孤独感に襲われることもなく、多くの人のために自分の能力を発揮できる点に喜びを感じている。また、非常に有意義な仕事をしていると実感しており、仕事の中で疲れを感じることもないという。


※この記事は、「中国網(チャイナネット)日本語版」による提供です。中国網は中国国務院新聞弁公室の指導を受けて、中国互聯網新聞中心が各国語で運営する、中国政府による中国情報ポータルサイトです。URL : http://japanese.china.org.cn/

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