2009-03-24

要望受け来月以降も継続 越前市国際交流協会など

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雇用情勢の悪化で失業した外国人労働者の再就職支援のため、福井県越前市国際交流協会などが1月から無料で開いている日本語教室が、ブラジル人らの人気を集めている。受講者は、開講後1か月余りで延べ1000人を突破。同協会は当初、3月末までの期間限定としていたが、継続を求める声が多いことから、4月以降も続けることを決めた。

 同市内在住の外国人は、ブラジル人を中心に約2800人。ハローワーク武生(越前市中央)によると、丹南に住む外国人の新規求職者数は、昨年12月には約100人だったが、非正規雇用労働者の雇い止めなどが深刻化する中、今年1月には約300人に増えた。

 日本語教室はこうした現状を受け、1月14日から同市青年センター(同市高瀬)などで月、水、金、日曜の週4日で計約10講座を開講。受講者数は当初、1講座あたり十数人程度だったが、就職に有利な日本語が無料で学べると口コミで広がり、2月以降は急増。1日に複数の講座を掛け持ちする受講者もおり、多い時は延べ約80人が受ける日もある。

 同協会は当初、3月末までに約140回の講座を開く予定だったが、人気の高まりで講師や講座の数を増やしたため、開講回数は同月末までに300回を超えると見込んでいる。

 2月から教室に通うブラジル人男性(35)は、1月末まで同市内の大手メーカーに勤めていたが、雇い止めによって現在は就職活動中。「仕事を見つけるには、日常会話だけでなく読み書きも必要」と必死に勉強に励んでいる。受講者のほとんどが教室で学びながら就職先を探しており、講師の朽原元子さん(56)は「誰もが熱心で、ひらがながちゃんと書けるようになった人もいる」と評価する。

 ただし、再就職の現状は厳しい。ハローワーク武生によると、管内の1月の有効求人倍率は前年同月比0・85ポイント減の0・60倍で、県内のハローワークの中では2番目に低い。採用する事業者側からは日本語のできる人材を希望する声が多く上がり、ハローワーク武生の担当者も「日本人でさえ厳しい状況なのに、言葉の壁がある外国人はなおさらだ」としている。

 同協会は「現在のところ、就職に直結しているとまでは言えないが、大半の受講者は日本で暮らし、働くことを希望している。できる限りの支援をしたい」としている。日本語教室の問い合わせは、同協会(0778・24・3389)。
(2009年03月22日 読売新聞)
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