2008-12-01

数字が示すマーケット間での連動性の高まりと分散効果の低下

:::引用:::
 資産運用の分野においては、「リスク」とは、「収益率の変動の大きさ」と定義され、この変動率は通常、標準偏差によって表現される。資産運用サービス会 社のラッセル・インベストメントによると、サブプライム危機以降の同社の「グローバル総合」インデックスと「先進国大型」インデックスのリスクを比較した 場合、グローバル総合が先進国大型を1 ポイント強上回る水準にあるという。

 過去10年で振り返ってみると、両者のリスク水準はグロー バル総合、先進国大型ともに18.9%とほぼ同じ水準にあった。先進国の小型株や新興国株といった比較的値動きが激しい(=リスクが高い)市場を含んでい るにもかかわらず、グローバル総合のリスク水準が先進国大型と同水準にとどまった理由は、これら小型株、新興国市場のウエイトがそれほど大きくないという ことに加えて、先進国大型株と異なった動きをする分散効果が働いていたことが背景にある。

 ところが、サブプライム危機発生後の世界の株 式市場は、市場間の連動性が高まり、この間だけをみると分散投資の効果が薄れていることが指摘される。グラフはグローバル総合に対する各市場インデックス の連動性(相関関係)を、「過去10年」と「2007年8月以来」の2期間で比較したもの。この間、どの市場も同じような動きをしたことが見て取れる。
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