2008-12-08

派遣削減、経費も抑制 澁谷工業の新経営戦略

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悪化する経済情勢に対応し、澁谷工業(金沢市)は、派遣社員を削減し、中途採用を停 止する。澁谷弘利社長が五日、北國新聞社の取材に対し、新たな経営戦略の概要を明らか にした。徹底した原価管理を掲げると同時に、包装機事業を強化し、高収益の体質を目指 す。

 澁谷社長によると、同グループの派遣社員数は約二百人で、今月の契約更新に伴って「 各部署で減らせられる範囲で減らす」。数十人規模の削減になる見通し。二〇〇七年に二 十四人、今年七人の中途採用は今後原則ゼロにする。六十歳定年後の再雇用は成績評価制 度を導入し、「厳しく絞る」という。

 経費は、出張旅費などを抑え、既に先月から深夜残業の停止を各部署で徹底させている 。これらの対応で、メカトロ事業部では試算で約二億三千万円の経費減となる。

 円高対応では、海外での現地生産、販売を検討する。米国子会社シブヤホップマンでコ ンパクト充填システムなどを扱い、製品の競争力を高める。

 事業強化の柱は、包装機本部の新設だ。本社に本部機能を置き、本社工場、森本工場、 高崎工場、エスアイ精工の各拠点でそれぞれ請け負ってきた設計や開発、販路開拓などを 一本化する。現在、三十億円程度の売上高を三年後には百億円に引き上げたい考えだ。ス タッフは六十人を予定する。

 新たな経営戦略を立てたのは、二〇〇九年六月期の連結業績予想が最終赤字に転落する 見通しとなったことが背景にある。主力のボトリング事業ではキャンセルが相次ぎ、包装 事業も「引き合いの半分も取れていない」(澁谷社長)という。

 「ブレイクスルー アゲインスト ストーム」の頭文字を取り、BS戦略と銘打った。 同社長は「敵陣突破の意味を込めた」と語り、強力に推進する考えを示した。

 澁谷工業は、ペットボトル成形メーカーのフロンティア(長野県上田市)と業務提携し た。澁谷はボトルに中身を充填するシステムを扱っており、今回の提携で、ボトル成形装 置とセットにした販売手法を導入する。

 当面、ミネラルウオーター向けに、セットシステム販売を行う。成形部分だけで、三億 円の売り上げ増加を見込む。


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