2009-09-01

前引け速報 「中国のPMIの改善を好感し、先物主導で反発」

:::引用:::
◆8:50 米国市場 「中国株大幅安を受けて、利益確定売りが先行」

【サマリー】

 31日の米国株式市場は、NYダウが続落しました。ナスダック指数も反落、S&P500種株価指数も続落しました。中国の上海市場が大幅下落し、他のアジア市場、欧州市場も下げが目立ちました。前週までの米国株式市場の上昇基調後だったこともあり、利益確定売りが先行しました。結局、NYダウは前日比-47.92ドル(-0.50%)の9496.28ドル、ナスダック指数は前日比-19.71p(-0.97%)の2009.06p、S&P500種株価指数は前日比-8.31p(-0.81%)の1020.62pで取引を終えました。

【一日の流れ】 ※表記は全て米国現地時間

 アジア市場は軟調で、上海総合指数(-6.74%)、香港ハンセン指数(-1.86%)、インドSENSEX指数(-1.61%)となりました。

 欧州市場は、英国がバンクホリデーで休場、、独DAX指数(-1.07%)、仏CAC40種平均指数(-1.07%)となりました。

 NY外為市場は、前日終値から円高ドル安の1ドル=93円22-24銭で取引を開始しました。

 海外市場はアジア市場、欧州市場がほぼ全面安で、商品市場も原油、銅などが売られました。米国株式市場もほぼ全面安で取引を開始しました。先週の上昇基調後とあって、利益確定売りや持高調整の売りが先行しました。9時45分頃に8月シカゴ購買部協会景気指数は50と市場予想の47を上回り、3ヶ月連続の上昇をしましたが、株式市場はあまり反応せず、原油相場が下げ幅を広げると、10時ごろにはNYダウは-108ドルまで下げました。ナスダック指数は大型ハイテク株が売られ、2000p割れまで下落しました。10時30分にダラス連銀製造業活動が-9.1と予想の-14よりもマイナス幅を縮めると、NYダウ、ナスダック指数ともに下げ幅を縮めました。原油は朝方から軟調で70ドル割れまで下落しました。午後に入ると、NYダウは-90ドル前後で、ナスダック指数は2000p近辺での揉みあいになりました。エネルギー、素材を中心に、全面安となりました。個別では、映画・娯楽のウォルトディズニーが大型M&A案件を発表しましたが、被買収企業は大幅高したものの、ディズニーは下げ、相場全体の買い材料とはなりませんでした。

 14時30分、WTI原油先物(10限月)は、-2.78ドルの1バレル=69.96ドルと反落して終了しました。NYダウ、ナスダック指数は引けにかけて、下げ幅を半分に縮小し、結局、NYダウは前日比-47.92ドル(-0.50%)の9496.28ドル、ナスダック指数は前日比-19.71p(-0.97%)の2009.06p、S&P500種株価指数は前日比-8.31p(-0.81%)の1020.62pで取引を終えました。月間ではS&P500種株価指数、ナスダック指数ともに、6ヶ月続伸となりました。

 NY外為市場は、前日終値から円安ドル高の1ドル=92円94-99銭で取引を終えました。

 また、CME(シカゴ)の日経平均先物(9月限円建て)は、大証比+10円の10460円となりました。

 SGX (シンガポール)の日経平均先物(9月限円建て)は大証比+25円の10455円で寄り付きました。

 なお、寄付前外国証券成行注文は売りが1100万株、買いが990万株の差し引き110万株の売り越しとなっています。

◆9:15 寄り付き速報 「米国株価指数と原油価格の下落を受け小幅売り物からスタート」

 寄り付きの日経平均は前日比-39.16円(-0.37%)の10453.37円で寄り付きました。米国の主要株価指数が下落したこと、WTI原油先物価格が大幅に下落したことを受け、石油関連銘柄など資源関連に売りが出て日経平均は弱い寄り付きとなりました。また、為替が1ドル=92円90銭台と円高気味に推移していることで輸出関連銘柄も小安くなっています。一方、内需関連銘柄には民主党政権で内需主導の景気対策が行われるという期待から幅広い業種に買いが入っているようです。

 本日発表の主な国内経済指標は14時に8月自動車販売台数の発表が予定されています。

 また、主な海外経済指標は米国で8月ISM製造業景況指数、7月中古住宅販売保留、7月建設支出などの発表が予定されています。

 本日の主な決算発表は、積水ハウス、ピジョンなど3社の決算発表が予定されています。

 業種別で見ると33業種中、6業種がプラス圏、27業種がマイナス圏となっています。

 上昇率トップは、内需関連の物色で「保険(+0.57%)」、続いて「不動産(+0.19%)」、円高ドル安にメリットがある「パルプ紙(+0.19%)」となっています。

 一方、下落率トップは、中国株価の大暴落(8月は-22%)で「鉄鋼(-0.90%)」、続いて中国の輸入が減り運賃レートが下がっている「海運(-0.90%)」、原油価格の大幅下落で「鉱業(-0.80%)」となっています。

 個別銘柄では、アサヒビールが前日比-16円(-0.98%)の1602円となっています。民主党政権の誕生でビールの酒税が引き下げられ、ビールの値下げの可能性があるようです。民主党は健康という観点に立ち、アルコール度数が高い方が税率が高いというアルコール度数に比例した税制を検討していて、ビールは減税になる公算です。アサヒビールは同業他社に比べ、発泡酒や第3のビールよりビールの比率が高いのでメリットがあるようです。

 新興市場は、マザーズ指数が-0.15%、日経ジャスダック平均は-0.07%、ヘラクレス指数は-0.33%となっています。

 GLOBEX(シカゴ24時間金融先物取引システム)のナスダック100先物は+0.25pの1625.25pとなっています。

 また、為替市場はNY終値の1ドル=92円94-99銭から円高ドル安の1ドル=92円90-94銭となっています。

◆10:15 「材料難の中10500円近辺で小動き」

 10時の日経平均は-36.72円(-0.35%)の10455.81円となっています。大きな材料もない中、前日終値近辺での動きとなっています。10500円近辺では日経先物に100枚単位のややまとまった売りも観測され上値が抑えられていて、資源安、中国安の影響で、だぶついた資金の買い付けが押し目では入ってきて下値も限定的です。

 業種別で見ると33業種中、5業種がプラス圏、28業種がマイナス圏になっています。

 上昇率トップは、「パルプ紙(+1.20%)」、続いて米国インテルが堅調で連想買いの「精密機器(+0.45%)」、「保険(+0.42%)」となっています。

 一方、下落率トップは、「海運(-1.55%)」、続いて昨日の利食いで「倉庫運輸(-1.45%)」、「不動産(-1.32%)」となっています。

 個別では、シルバーオックスが特別売り気配(前日終値64円)となっています。本日、破産手続きの開始を大阪地裁に申し立て、同地裁が破産手続きの開始を決定しました。負債総額は57億円です。これを受けて、東京証券取引所と大阪証券取引所はシルバーオックス株を9月16日付けで上場廃止とすることを決定しました。婦人向けの肌着からセーター類まで製造する会社で2009年7月には手元資金不足で約束手形の不渡りを出していました。金融機関などとの融資交渉も進まず、事業継続を断念し破産手続きによる清算を決めたようです。

 東証1部の騰落銘柄数は、値上がり529銘柄、値下がり933銘柄、変わらず182銘柄となっています。

 出来高は概算で4.7億株(前日比-2.4億株)、売買代金は3309億円(前日比-1694億円)となっています。

 新興市場はマザーズ指数+0.40%、日経ジャスダック平均は-0.20%、ヘラクレス指数は-0.32%となっています。

 GLOBEX(シカゴ24時間金融先物取引システム)のナスダック100先物は-0.50pの1624.50pとなっています。

 なお、為替市場は、寄り付き後の1ドル=92円90-94銭から円安ドル高の1ドル=93円11-14銭で取引されています。

◆11:15 前引け速報 「中国のPMIの改善を好感し、先物主導で反発」

 前引けの日経平均は、前日比+48.08円の10540.61円(+0.46%)となり、反発しました。またTOPIXは前日比+2.71pの968.44p(+0.28%)となり、こちらも反発しました。

 前日の米株安や原油価格の下落を嫌気し、前日比-40円ほどで小安く始まった日経平均は、10時ごろまでは軟調な展開となっていました。しかし円相場が1ドル=93円台に戻すなか先物主導で買いが先行し、日経平均は10時過ぎにはプラス圏に浮上、その後は前日大幅安となった上海総合株価指数が下げ渋ったことで、日経平均は先物主導で前日比+50円ほどの10500円台前半まで上昇しました。また、8月の中国製造業購買担当者景況感指数(PMI)が、7月の53.3を上回る54.0となったことも、相場の支援材料となりました。ただ、積極的に上値を追う動きではなく、方向感は乏しいとの声もきかれます。

 業種別で見ると33業種中22業種がプラス圏、10業種がマイナス圏、1業種が変わらずとなっています。

 上昇率トップは、米国インテルが堅調で連想買いの「精密機器(+1.31%)」、内需関連物色で「保険(+1.27%)」、続いて、「ガラス・土石製品(+1.12%)」となっています。

 一方、下落率トップは、軟調なバルチック海運指数を嫌気し「海運(-1.31%)」、続いて昨日の利食いで「倉庫運輸(-0.98%)」、原油価格の下落を嫌気し「卸売(-0.51%)」となっています。

 個別銘柄では、東芝が+2.51%と、本日これまでの売買代金トップとなっています。民生機器用の半導体需要の回復や、固定費削減が追い風となり、同社の半導体事業は9月の月次の営業損益が黒字転換する見込みです。

 東証1部の騰落銘柄数は、値上がり806銘柄、値下がり672銘柄、変わらず179銘柄となりました。また、出来高は8.49億株(前日比-2.66億株)、売買代金は5834億円(前日比-1986億円)となりました。

 新興市場は、マザーズ指数は+0.87%、ヘラクレス指数は+0.25%、日経ジャスダック平均は-0.08%となっています。

 また、アジア市場は、上海総合株価指数は-0.33%、香港のハンセン指数は+0.52%となっています。

 GLOBEX(シカゴ24時間金融先物取引システム)のナスダック100先物は+2.00pの1627.00pとなっています。

 なお、為替市場は、10時過ぎの1ドル=93円11-14銭から円高ドル安の1ドル=93円02-07銭で取引されています。

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