2008-12-02

ネットスーパー盛況 「不況に強い」サービス競う

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野菜からおむつまで、ネット注文だけでふだんよく買う食品や日用品が自宅に届く「ネットスーパー」が盛況だ。景気後退で節約に走る消費者の支持を受け、共働きや子育て世代の利用が目立つ。大手スーパーだけでなくネット企業も次々に「不況に強い」サービスを競い始めた。

 しゃぶしゃぶ用の肉やクロワッサンから、ハンガーなどの日用品、化粧品、家電製品まで約5万3千点をそろえた「あす楽」。楽天が23日、ネット商店街の 「楽天市場」に新設した。6月以降、生鮮食品や家電製品を対象に始めた翌日配送サービスが好評なため、一つに統合。商品数を一気に3倍に増やし、全国約 600店が出品する。

 これまで中心だったファッションなど嗜好(しこう)性の高い商品だけでなく、日用品や食品などへの需要も増え、扱う商品を順次増やしてきた。12年には売上高で1千億円規模が目標。三木谷浩史社長は「スーパーを置き換えるサービスになる」と自信を見せる。

 ネット通販大手の米アマゾンの日本法人も10月中旬、既存の通販サイトに「食品&飲料」コーナーをつくった。高島屋や高級スーパーの成城石井(本社・横浜市)も出店し、生鮮食品や酒を中心に約2万点を扱う。

 店頭での苦戦が続くスーパー各社も、不況でも売り上げを伸ばすネットスーパーに力を入れる。

 00年から始めた西友では、8月から会員登録が急に伸び、現在は15万人。3万点を販売するイトーヨーカ堂の「アイワイネット」も、7~8月の売 上高は前年の1.8倍、9月も1.5倍。郊外の大型店に車で訪れる客が減り、株価が下落するのと反比例するように伸びている。サービス地域は首都圏、愛知 県、大阪府とその周辺のみだが、会員は月1万人のペースで増加。12月には携帯サイトからも注文を受ける。

 ネットスーパーは好きな時間に注文ができ、店頭とほぼ同じ価格で家まで届けてもらえる。「店頭だと、不要なものまで買ってしまう」という買い物客には、自然と節約の効果がある点も受けているようだ。

 イオンとダイエーも今年、相次いで1号店を「オープン」。子育て中の主婦や高齢者などの利用を見込み、さらなる拡大をねらっている。(澄川卓也、伊藤裕香子)


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