2008-10-31

【社説】多文化家庭の子どもをグローバル人材に育てよう

:::引用:::
韓国平均出産率は1.26人と世界最低レベルだ。 ところが全羅南道宝城郡(チョンラナムド・ポソングン、2.33人)、江原道華川郡(カンウォンド・ファチョングン、2.00人)などの地方自治体は出産 率がかなり高い。 多くの外国人妻を迎え入れているからだ。 低出産問題を解決するのに多文化家庭が大きな役割を果たすということだ。

しかし多文化家庭の子どもたちは成長の過程で社会の歓待を受けられずにいる。 皮膚の色や言語問題のため、子どもが就学年齢になると親は頭を悩ませる。 これと関連し、多文化家庭の子どもが学校教育で疎外されていることが国政監査で指摘された。 多文化家庭の小学生の15.4%、中学生の39.7%、高校生の69.6%は学校に通っていないことが分かった。 学校に通う子どもも韓国語の能力が不足し、学習不振とアイデンティティーの混乱に悩むという。

多文化家庭の子どもは増加を続け、現在5万8000人にのぼる。 十分な教育を受けずに成人になった場合、就職や結婚で不利益を受ける可能性が高い。 2005年にパリ郊外で移民家庭の青少年が起こした暴動事件、同じ年にロンドンで移民者2世が起こした爆弾テロを考えてほしい。 フランス・英国の市民であるにもかかわらず差別されている青年たちが挫折感を暴力的に表出させた事件だった。 多文化家庭の子どもをずっと「2等市民」としてもてなせば、韓国社会の未来も不安定になるしかない。

遅い感はあるが、政府はこの点を意識したのか、最近、多文化家庭に配慮した教育政策を発表した。 幼児には特別教育を、小学生には放課後授業を実施するという。 保護者のためのハングル教育も行う。 問題はこれをきちんと実践できるかどうかだ。 根本的には韓国社会が多文化家庭に開かれた態度で接することが求められる。 専門家らは、単一民族を強調する教科書から多文化を包容する方向に改善されなければならない、と指摘している。 そうしてこそ、多文化家庭の子どもが劣等感を感じずに親の母国語であるベトナム語やフィリピン語を習うことができる。 多文化家庭の子どもをグローバル人材に育てるか、不満勢力にするかは、私たちにかかっている。
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