2008-09-29

接客販売プロ不足 人材サービス会社、スタッフ研修強化

:::引用:::
■高級ブランド競争など背景に

 人材サービス会社が相次いで接客販売スタッフの能力向上に力を入れている。百貨店や高級ブランドショップの競争激化を背景に、即戦力となるプロの販売要員が求められているためだ。

 大手人材派遣会社のテンプスタッフが全額出資する人材紹介会社、パーソナル(東京都中央区)は、接客に役立つ新たな講座やセミナーを設け、スタッフ向け研修を拡充する。

 同社の主力事業は、百貨店にテナントとして入居する食品メーカーやアパレルメーカーへの人材紹介。契約社員や正社員として斡旋(あっせん)するうえで、これまでも登録スタッフに接客やクレーム処理といった基礎的な販売業務を習得する研修を無料で行ってきた。これに加えて手話講座を新設したほか、10月15日にはラッピング(包装)セミナーを開催する。引き続き、さまざまな講座・セミナーを開催していく考えだ。

 併せて10月1日付でスタッフ募集のホームページや携帯サイトを全面的にリニューアルし、登録スタッフ数を現行の1・5倍に増やす計画だ。新しいホームページでは、「販売職スタッフの1日」など仕事内容を詳細に紹介するコーナーを開設。また、これまでの「勤務地」「取扱商品」などに加えて「勤務条件」や「ブランド」でも仕事を検索できるようにする。

 桐渓克巳社長は、「百貨店などの小売業は競争が激化するとともにリニューアルオープンが相次いでおり、能力に優れた人材を求めている」と能力向上の重要性を説明する。

 一方、高級ブランド品の販売要員を派遣するアイ・ディ・アクセス(IDA、大阪市中央区)は、高級ブランドメーカーの販売職を対象に、社員研修の受託事業に乗り出す。現在、数社と交渉中だ。

 同社は高級ブランドショップで店長として店舗を切り盛りできる人材を育成する独自の教育プログラムを開発。プログラム修了者を高級ブランド店に派遣している。この教育プログラムを活用して高級ブランドメーカーから社員教育の一括受注を目指す。加福真介社長は「研修を受けた人材は、派遣先の高級ブランド店で1年後に社員として採用されるケースが多い。今回の研修受託は、高級ブランド店スタッフの定着率を向上させる」と期待している。

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