2007-09-26

強まる人手不足感 好景気の県内

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強まる人手不足感 好景気の県内
相次ぐ大型商業施設の進出や、製造業の求人増を受け、県内でも人手不足感が強まっている。特に深刻なのは地元 サービス業のパート・アルバイトの不足。イオン各務原ショッピングセンター(SC)がオープンした各務原市周辺では、人材確保のために時給アップを迫られ る店も出てきている。

 岐阜労働局によると、七月の県内のパートタイム労働者の有効求人倍率は1・43倍と全国(1・32倍)を上回っている。職業安定所に頼らず折り込みチラシなどで求人を行う店舗も多く、「実態はもっと深刻」(飲食店業者)といった声もあがる。

 製造業が集中し、慢性的な雇用難が叫ばれる各務原市では、七月末にオープンしたイオン各務原SCが開業当初、パート・アルバイト計約二千五百人を雇用。営業時間は最大午後十一時までとあって、時間帯や職種によっては時給が千円を超すところもある。

 オープン前には合同求人情報が複数回にわたって新聞に折り込まれ、地元求職者から注目を集めた。広告代理業の中広(岐阜市)は、六-八月の県内新聞求人折り込みの売上高が昨年同期と比べ一割アップしたという。

 「地元はどこも人が足りていない状況」。各務原温泉「恵みの湯」(各務原市)の星山道弘社長は八月、平均二十-三十円の時給値上げを決めた。パー ト・アルバイトは現在三十人弱。あと七、八人は必要と求人広告を出したが、五月後半から反応が薄くなったという。「製造業とサービス業の時給差だけでな く、大企業と中小企業の時給差もじわじわ開いている。これまでは、求人広告を出して反応ゼロはなかった」と星山社長。

 イオン各務原SCの非公式クチコミブログを管理する人材派遣会社ヒューマネット(各務原市)の坂田誠専務は「地元サービス業の相場は時給七百-八 百円だが、最近はレートが百円程度上がった印象」と分析。企業側が雇用調整弁となる派遣社員やパート・アルバイトの増員を図るのに対し、地元求職者数はほ ぼ一定なため「良質な人材の確保がより難しくなり、雇用側は頭を抱えている」と語る。

 共立総合研究所(大垣市)の河村宏明研究員は「個人経営店にとって時給の一斉値上げは実際難しい。ただ人材流出を防ぐ有効策として、個人を対象とした時給値上げ措置はとられているだろう」とみている。


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人材不足

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