2009-11-27

酒井法子もびっくりのアクセス 「サーチナ」の“世界現地ブログ

:::引用:::
 11月9日、覚せい剤取締法違反の罪に問われた女優の酒井法子被告に懲役1年6ヵ月、執行猶予3年の判決が下った。

 その裏側で、既存のマスメディアとは異なる“情報”の提供に軸足を置くポータルサイトが急激にアクセス数を伸ばしていた。通常では、1日平均で 120万~130万だったアクセスが、判決当日に170万を超え、翌10日には384万にも達した。日本最大の新興国情報サイト「サーチナ」(旧中国情報局)である。

 アクセスの急増で大きな役割を果たしたのが、目玉コンテンツの一つである“世界の現地ブログ”だ。これは、各国の大手マスメディアが取り上げない個人のブログなどをかき集めて選別・翻訳し、当該国情報を加えて「現地の人たちは、ニュースをどのように受け止めたのか?」という視点で紹介する。

 たとえば、酒井法子被告の場合は、台湾や中国では大スターなのでアジアでの注目度は高いが、米国ブログ、仏国ブログからも情報が発信されており、それらも一挙に紹介した。総合ポータルのヤフー!の海外ニュースでサーチナが常連なのも、トピックスで1位になるのも、類似サイトには見られない網羅性ゆえなのである。

 もともと、旧中国情報局は中国株専門の投資情報サイトだった。その後、2008年に10周年を迎えてから、インド、ベトナム、タイ、ロシアなどの新興国にも手を広げ、名称もサーチナに変えた。現在は、日本株も取り扱うなど、硬と軟を取り混ぜた各種の情報が満載の総合投資サイトになっている。

 右肩上がりの月間ページビュー(PV)は、現在8000万~9000万。約2億PVとされる日本経済新聞社の総合サイトの約半分で、社内では「日経新聞を追い抜け!」が合言葉である。

 ヤフー!を経由してサーチナに来る人が約30%、直接見に来る人が約70%。“現地ブログ”は、高祖父の時代から中国と縁があり、自身も中国に4 年間留学した26歳の松村吏司プロデューサーが仕切っている。「いずれスペイン語圏も扱いたい」と、独自性の追求に余念がない。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 池冨 仁)
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