2009-08-24

教育現場 不登校“減少” 実感乏しく

:::引用:::
 今月公表された文部科学省調査では、不登校の小中学生は二〇〇八年度、十二万六千八百五人で前年度より1・9%減った。しかし、教育現場では“減少”の実感は乏しい。不登校の要因が多様化する中、開校から五周年を迎えた小中一貫校の取り組みを中心に紹介する。
■複合的な要因

 東京都八王子市の山あいにある市立高尾山学園(山村幸太郎校長)。構造改革特区を利用し、登校できない子どものため二〇〇四年に開校した。小学部へ十一人、中学部へ六十九人が市内から通う。

 紙に書かないと考えを伝えられない。テニスの球を打ち返せない…。子どもの不得意なことはさまざま。不登校の原因も人間関係や家庭環境、学習障害(LD)などと多様で複雑に絡み合う。

 毎年三十~五十人が入学するが「子どもの抱える原因の根本的な解決は難しい。それより、原因を背負いつつも社会で生き抜く力を育てたい」と山村校長。不登校の実態は変わらないとみる。
■誰もが相談役

 児童生徒八十人に対し教員は十五人。授業を手伝うスタッフや遊び相手になる職員、カウンセラーらを含めると計四十五人の大人が校内にいる。少人数編成の授業で目を配る。

 校舎の壁面には花を持った人がほほ笑むカラフルな絵。チャイムは鳴らない。保健室や相談室、卓球台やおもちゃがあるプレイルームへの出入りは授業中も自由。カードゲームで遊ぶ子どもたちの歓声が上がることも。

 あえて学校らしくない雰囲気にした。山村校長は「先生でもカウンセラーでも誰でもいい。信頼できる人がいることが大切。そんな人を見つけてほしい」と話す。

 七月末に開いた進路講座には高校や専修学校へ進学した先輩が登場。中学三年生を前に「学校は友達とおしゃべりできて楽しいから行った方がいい」と勧める姿に、教員たちも「学園に来たころはほとんど友達と話せなかったのに。大人になったな」と目を見張った。
■景気の影響も

 東京都新宿区にあるフリースクール「ジャパンフレネ」は通ってくる子どもが三分の二にまで減った。

 木幡寛代表は「景気の悪化で、家庭がフリースクールにお金を掛けられなくなり、仕方なく学校に行ったり、引きこもりになったりしている」と指摘する。

 一方で、学校側が不登校の子に、「出席」扱いとなる保健室登校や適応指導教室への通学を積極的に促すようになり、その結果が“1・9%減少”に反映されたとみる。

 木幡代表は「LDなど発達障害の子どもは増えている。教員が接し方を学び、心を開いてもらう努力を続けることが大切」と話している。

●●コメント●●

0 件のコメント: