2008-04-28

海外の日本語教育拠点、数年で100カ所超 外務省計画

:::引用:::

独立行政法人国際交流基金(東京都)が、海外の日本語教育拠点を今後2、3年で100カ所以上に増やす計画を進めている。中国などは現在、自国語を普及 させる機関を各地に展開。こうしたライバル国に負けない態勢を作ることで日本語や日本そのものへの関心層を増やし、福田首相が1月に表明した「留学生30 万人計画」の実現にもつなげたい考えだ

同基金は11の海外事務所で日本語講座を開き、現地の大学などに対して日本語教員養成のための専門家の派遣も行ってきた。今回、これらの海外事務所や専門家の派遣先を拠点に選び、日本語教育をより充実させることにした。現地の大学とは連携という形を取る。

 拠点は教育や支援の充実度によって四つに分類。最も充実した拠点の場合、専門家の派遣や現地教員の訪日研修、講座への助成、教材の整備を行う。ただ、分 類は厳格ではなく、「ケース・バイ・ケースで対応する」(同基金)という。拠点は3月末までに31カ国39カ所に設置済みだ。

 07年度の日本への留学生は約12万人。福田首相は30万人計画を打ち上げたが、他の主要国も留学生の獲得に力を入れており、実現は簡 単ではない。こうした中、海外の拠点を増やして日本語教育を充実させることが、日本への留学を目指す若者らの「すそ野」を広げることにつながると判断し た。インターネットなどを使った日本語の遠隔教育も充実させる計画だ。

 同基金の調べでは、中国が各地に設置している孔子学院は3月24日時点で50カ国139カ所。他にも英国のブリティッシュ・カウンシルが126、ドイツのゲーテ・インスティテュートが101の語学講座のある拠点を有しているという(06年夏の集計)。

 同基金の高鳥まな・日本語事業部次長は「日本に留学したくても、ある程度日本語ができなければ不安。準備のためのよりよい場を作ってあげることが、留学生を増やすうえでも大事だ」と話す。拠点の名称は公募する予定という。(大西史晃)

●●コメント●●

0 件のコメント: