2009-10-14

余録:羽田ハブ空港化構想

:::引用:::
 技術者の格言に「車輪の再発明はするな」というのがある。古くから確立した技術を見落として、一から同じようなものを作るなということだ。「四角い車輪の再発明」という言葉もあり、車輪の再発明に挑んだあげくに役に立たぬものを作り上げることだ▲まさに古代の一大発明である車輪だが、その軽量性と耐衝撃性を飛躍的に高めたのが何本かのスポーク(輻<や>)で輪縁を支える構造の発明である。このスポーク車輪は紀元前2000年ごろからオリエント一帯で作られるようになったという▲「ハブ」は車輪の中央にあって何本ものスポークを集めて支え、車軸を通す穴のある部分だ。日本語では「轂(こしき)」という。ハブは転じて活動の中心を指すようになったが、「ハブ空港」の場合はスポークの一本一本を航空路と考えればいい▲いわば国際的な航空ネットワークの中心拠点を意味するハブ空港である。前原誠司国土交通相が明らかにした羽田空港のハブ空港化とは、来年10月の第4滑走路の完成を機に国際線と国内線とが乗り継ぎできる空港にしていく構想だという▲ソウルや香港などアジアのハブ空港との国際競争で立ち遅れが目立つ日本である。乗り継ぎなどで乗客の不満も少なくない中での前原発言だ。だが過去の空港建設のいきさつを抱える成田空港の地元からは、羽田への国際線大幅振り分けに猛反発の声が出るのもこれまた仕方ない▲どうも採算のとれぬ空港はどんどん造るが、ハブもスポークも発明以前といったおもむきのわが航空行政だった。さて成田空港も上手に活用するという国交相の羽田ハブ空港化構想、ちゃんと回るかはこれからの細工次第だ。
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