オランダの人材派遣大手ランスタッドは3日、同業のヴェディオールに対して現金と株式交換による総額35億1千万ユーロ(約5,600億円)の買収提案を行う計画を発表した。買収が実現すれば米マンパワーを上回る世界第2位の人材派遣会社が誕生する。
ランスタッドの買収案では、ヴェディオールの1株につき11月30日終値の20.19ユーロを支払う。11月29日の終値ベースでは64%のプレミアムを上乗せしたことになる。ヴェディオール株は買収の話がリークされたことで11月30日に30%以上上昇した。
ランスタッドは声明の中で、合併後は売上高が173億ユーロ(約2兆7,900億円)、営業利益が8億8,300万ユーロ(約142億7,400万円)になり、ドイツ、オランダ、ベルギー、ポルトガル、ポーランド、カナダ、インドでは人材派遣最大手になると述べている。
米国と世界全体では、合併成立後も依然としてスイスのアデコが最大手であるが、マンパワーは世界市場で第3位に後退する。
ランスタッドとヴェディオールはそれぞれ世界20カ国以上で事業展開している。ヴェディオールは今後成長が見込まれるハイエンドの分野に強みを持ってお り、高度な訓練を受けた人材や専門的な技能を持つ人材を供給している。一方、ランスタッドは別の成長市場である多国籍企業の支援に強みがあり、ヴェディ オールのクライアント企業に対してサービスの抱き合わせ販売を行えるようになる。
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