2008-11-04

事業所の8割違反 協定なく残業

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外国人研修・技能実習

 外国人研修・技能実習制度で外国人を受け入れている県内の事業所について、山梨労働局が一部を対象に行った立ち入り調査で、2年連続で8割以上に 法律違反があったことがわかった。調査は毎年実施しており、違反があった事業所には行政指導しているが、“いたちごっこ”が続いている実態が浮き彫りに なった。

 実習生が劣悪な労働環境で働かされる事例が全国で相次いだため、山梨労働局は2005年から、制度の違反に重点を置いた立ち入り調査を実施。07 年に中小企業など18事業所を調査をしたところ、89%(16事業所)で、06年は19事業所のうち79%(15事業所)でそれぞれ違反があった。05年 以前も毎年7~8割の事業所に違反があったという。

 ほとんどが労働時間に関する違反で、労働者と協定を結んでいないのに残業させたり、協定の時間を超えて残業させていたりした。協定を結んでいない のに月100時間以上の残業をさせていたケースもあった。是正勧告により一度改善されても、再び違反を繰り返す事業所もあるという。

 昭和町では今年8月、クリーニング会社で実習生として働いていた中国人女性6人が、待遇改善を求める要望書を会社に提出した後に会社側ともめ、3人が社長らを逮捕監禁致傷などの疑いで南甲府署に刑事告訴するなどのトラブルも起きている。

 財団法人・国際研修協力機構によると、制度を利用して県内の事業所に研修に入ったのは04年に366人だったのが年々増加し、07年は412人に 上る。過酷な労働環境などから、失踪(しっそう)して結果的に犯罪に手を染める外国人も全国的に多いという。法務省入国管理局によると、失踪者は07年に 全国で少なくとも約3000人に上り、県内でもいるとみられる。

 是正勧告を出しても改善されない場合は、甲府地検に送検して刑事罰を求めることもある。山梨労働局監督課は「問題があれば厳正に対処したい」としている。


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