新潟県内で、発注者の技術力向上を目指した新たな取り組みが始まる――。新潟県、国土交通省北陸地方整備局、 東日本高速道路新潟支社と長岡科学技術大学の丸山久一副学長が連携し、コンクリート構造物の設計、施工、維持管理などについて、若手土木系技術者を対象に セミナーを実施する。35歳前後の10人程度を各発注者から選定し、コンクリート標準示方書の理解や現場の実態、コンクリートの試験練りなどについて約1 年かけて教育する。丸山副学長は「できれば全国にこうした取り組みが広まってほしい」と話している。セミナーは2008年4月からスタートする見込み。
近年、発注者は企業の施工担当者などと会う機会が少なくなり、技術に関連する情報を入手しにくい状況にあることや、コンクリートの設計計算といった技術から離れている。
そこで、発注者もコンクリート標準示方書の意図や設計計算ができる技術者を確保するため、少人数制のセミナーを月1回程度継続的に開き、育成することにした。
現在、県、北陸整備局、東日本高速新潟支社の3機関と丸山副学長が「技術力向上のための懇談会」を構成し、セミナーのプログラムや実施方法、講師などを検討している。準備会事務局は北陸整備局が担当する。
セミナーは08年4月から1回当たり、半日から1日かけて、設計、施工、材料などについて学ぶ。宿題も出され、コンクリート断面を見て状態が分か るような人材を育てる。丸山副学長は「大学院のようなイメージを目指したい。なぜ設計がそうなるのか、変更すると何が起こるのかなどをつかんでほしい」と 期待している。
受講者は3つの発注機関からそれぞれ1-5人を募り、「技術力向上セミナー」としてスタートする予定だ。
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